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こんにちは。
「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」院長のくま先生です。
最近、診察室で保護者の方からこんなご質問をいただくことが少しづつ増えてきています。
「男の子にもHPVワクチンが必要だと聞いたのですが、本当ですか?」
結論から申し上げます。男の子へのHPVワクチン接種は非常に重要です。
2025年8月には、日本国内でもより予防効果の高い「シルガード9(9価ワクチン)」が男性に対しても正式に承認されました。
現在、川崎市では男児のHPVワクチンは公費助成の対象外(全額自己負担)となりますが、それでも大切なお子様のために、ぜひ接種をご検討いただきたい理由があります。
本日は、最新のデータも交えながら、「なぜ男の子にHPVワクチンが必要なのか」について、わかりやすく解説いたします。
<忙しい方のためのまとめ>
男の子のがん予防と、将来のパートナーを守るために重要
HPVワクチン(シルガード9)は、お子様自身の中咽頭がんなどを防ぐだけでなく、将来のパートナーを子宮頸がんから守るために重要なワクチンです。
「15歳未満」での接種開始なら、2回で完了して負担が少ない
小学校高学年〜中学生のうちに始めれば、通常3回のところ2回の接種で済むため、お子様の痛みの負担も保護者の方の金銭的負担も大きく軽減できます。
川崎市では自費(完全予約制)。将来への「一生の投資」として推奨
現在は公費対象外(1回38,500円)ですが、小児科専門医として強くおすすめしています。ご希望の際はお電話(044-739-0888)にて事前にご予約ください。
【ご予約方法:完全予約制】
ワクチンの在庫確保が必要なため、必ず事前にお電話にてご予約をお願いいたします。
📞 044-739-0888(診療時間内におかけください)
「接種について迷っている」「まずは話だけでも聞いてみたい」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、主に性交渉によって感染する非常にありふれたウイルスです。「女性の病気」というイメージが強いかもしれませんが、性交経験のある方の約80%が一生に一度は感染すると言われており、男性にも大きく関わっています。
男児への接種をおすすめする理由は、大きく分けて以下の2点です。
HPVは、女性の子宮頸がんの原因となるだけでなく、男性においても中咽頭がん(のどのがん)、肛門がん、陰茎がん、また尖圭コンジローマ(生殖器のいぼ)などの原因となります。 とくに近年、HPVが原因となる男性の中咽頭がんは増加傾向にあります
※韓国のデータでは、過去20年間でHPV関連の男性がん症例数が3倍に増加したと報告されています。
ワクチンを接種することで、お子様自身の将来のがんリスクを大幅に減らすことができます。
HPVは男女間で感染を繰り返します。男性がワクチンを接種して免疫を獲得すれば、将来のパートナーへウイルスをうつすリスクを減らすことができます。 2024年に発表された米国メリーランド大学の研究報告では、下記のように興味深いデータが示されました。
女子のみの接種の限界
女子だけの接種で社会全体から子宮頸がんを根絶するには、接種率が99%に達する必要があり現実的には極めて困難。
男児接種の絶大な効果
女子の接種率が現状維持であっても、男子の65%が接種を受ければ、約70年で子宮頸がんを根絶できる可能性がある。
男女ともに接種をすすめることが、世界中で年間30万人以上の命を奪っている子宮頸がんを無くす最大の鍵となります。
女児へのHPVワクチン接種は公費になっているため少しづつ接種率はあがっていますが、男児の接種率は低いままです。上記のデータから見ると、がん撲滅の鍵は「男児」にあるといっても過言ではないと思います。
これまで日本国内で男性に接種できるHPVワクチンは4価(4種類のウイルス型に対応)の「ガーダシル」のみでした。しかし、2025年8月に、より多くのウイルス型をカバーする9価ワクチン「シルガード9」が男性に対しても承認されました。
シルガード9は、がんの原因となりやすいHPV型のうち9種類をカバーしており、従来のワクチンよりも高い予防効果が期待できます。
HPVワクチンは、初めての性交渉を経験する前に接種することが最も効果的です。 さらに、シルガード9は「接種を開始する年齢」によって必要な回数が異なります。
15歳未満で初回接種を開始 ➡ 合計2回(0ヶ月、6〜12ヶ月後)
15歳以上で初回接種を開始 ➡ 合計3回(0ヶ月、2ヶ月後、6ヶ月後)
15歳未満(小学校高学年〜中学生)で接種を開始すれば、2回の接種で完了します。これは、お子様の身体的な負担(注射の痛みなど)が減るだけでなく、保護者の方の通院の手間や、金銭的負担も大きく軽減されるという大きなメリットがあります。
HPVワクチンの安全性は国内外の多くの調査で確認されていますが、他のワクチンと同様に副反応が起こる可能性はあります。
主な副反応
接種部位の痛み、赤み、腫れ、発熱、頭痛など。
当院での配慮
痛みの不安による迷走神経反射(立ちくらみや失神)を防ぐため、当院では接種後30分程度は院内で座って安静にお過ごしいただいております。
現在、川崎市においては男児に対するHPVワクチンの公費助成は実施されておらず、全額自費での任意接種となります。高額なワクチンではありますが、将来のお子様の命と健康、そして大切なパートナーを守るための「一生の投資」として、小児科専門医としても強くおすすめいたします。
【接種概要】
対象
9歳以上の男児
取扱ワクチン
シルガード9(9価)
接種回数
15歳未満開始は2回
15歳以上開始は3回
費用
1回 38,500円(税込)
※全額自費となります。
詳細:当院HP「HPVワクチン(男性)」
【ご予約方法:完全予約制】
ワクチンの在庫確保が必要なため、必ず事前にお電話にてご予約をお願いいたします。
📞 044-739-0888(診療時間内におかけください)
「接種について迷っている」「まずは話だけでも聞いてみたい」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
【参考資料】
Gumel, A. et al. “Vaccinating boys against HPV could eliminate cervical cancer”, Bulletin of Mathematical Biology (2024).
厚生労働省「HPVワクチンに関する情報」
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA) シルガード9 添付文書
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
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