【2026年最新版】小児科専門医が解説:こどものコロナワクチン、今年の冬はどうする?〜不安なパパママに届けたい最新情報〜 - 武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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【2026年最新版】小児科専門医が解説:こどものコロナワクチン、今年の冬はどうする?〜不安なパパママに届けたい最新情報〜 - 武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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【2026年最新版】小児科専門医が解説:こどものコロナワクチン、今年の冬はどうする?〜不安なパパママに届けたい最新情報〜

こんにちは。
「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」院長の大熊喜彰(くま先生)です。
武蔵小杉の街を歩いていると、元気に走り回る子どもたちの姿に、いつもたくさんのパワーをもらっています。

さて、すっかり世間は落ち着きを取り戻し、新型コロナウイルスのニュースがテレビで連日のように流れることもなくなりました。 「コロナはもう、ただの風邪になったんでしょ?」 そう思われている方も多いかもしれません。

でも、私たち小児科医の診察室には、今も熱でぐったりしたお子さんや、長引く体調不良に悩む親御さんがたくさん来られます。 そして、この季節になると毎年、パパやママからこんな質問をいただきます。

「先生、ぶっちゃけ今年のコロナワクチンってどうしたらいいですか?」
「副反応も心配だし、高いお金を払ってまで受けるメリットはあるの?」

大切なお子さんの体に入れるものですから、悩むのは当然です。

だからこそ、小児科専門医から科学的なデータ(エビデンス)を交えながら、できるだけ分かりやすくお話ししたいと思います。 この記事が、ご家族で「どうしようか?」と話し合う際の一つの、そして確かな判断材料になればとても嬉しいです。

<忙しい方のためのまとめ>

  • コロナは「ただの風邪」ではありません
    現在も健康なお子さんが重症化したり、長引く倦怠感などの後遺症(Long COVID)に悩まされたりするケースがあり、感染を未然に防ぐことが重要です。標準的な感染対策(マスク着用、手洗い、換気など)に加え、ワクチン接種をご検討ください。

 

  • 最新ワクチンは「辛い副反応」が軽減
    2026年の流行株にしっかり対応。特に12歳以上向けの新しいワクチンは、発熱や腕の痛みといった副反応が従来より約1〜2割減少し、学生や大人も接種しやすくなりました。

 

  • 「基礎疾患のある子」と「4歳以下」は特に推奨
    小児科学会の方針に基づき、重症化リスクの高いお子さんや免疫のない乳幼児には接種を推奨しています。「心筋炎」などの副反応よりも、実際に感染した際のリスクの方が高いため、データをもとにご家族でご検討ください。

■ 当院でのご予約・お問い合わせ方法

ワクチンの確保と丁寧なご案内をさせていただくため、お電話にて承ります。

TEL:044-739-0888(「コロナワクチンの相談で」とお伝えください)


そもそも、今の新型コロナってお子さんにとってどれくらい危険なの?

結論から言うと、ウイルス自体の重症化率は、流行初期に比べるとかなり下がりました。それは間違いありません。しかし、「ただの風邪」になったわけではないのです。 子どもたちにとっては、インフルエンザと同様に、時に体に大きな負担をかける「油断できない感染症」であり続けています。

もともと健康だった子が重症化する、という現実

「うちの子は元気だから大丈夫」 そう思いたくなりますよね。でも、データを見ると少し怖い現実があります。 日本集中治療医学会などの報告によると、新型コロナで入院し、集中治療室(ICU)に入るような重症になったり、不幸にも亡くなってしまったりしたお子さんのうち、なんと約7割にはもともと基礎疾患がなかった(健康だった)ということが分かっています。

感染をきっかけに、急激に脳に炎症が起こる「急性脳症」や、心臓の筋肉に炎症が起こる「心筋炎」といった、命に関わる合併症を起こすケースが稀にあります。 実際、中等症以上で入院したお子さんのうち、脳症が17.9%、心筋炎が1.7%で見られたという報告もあるのです。これは、小児科医として決して見過ごせない数字です。

感染した後にやってくる「 Long COVID(後遺症)」

さらに厄介なのが、熱が下がった後に続く後遺症です。 「ロングコビッド(Long COVID)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。 感染したお子さんのうち、一定の割合(10〜20%とも言われています)で、以下のような症状が長引くことが分かっています。

  • ひどい倦怠感(とにかく体がだるい、朝起きられない)
  • 集中力の低下(ぼーっとしてしまい、勉強が頭に入らない)
  • 長引く頭痛や息切れ
  • 気分の落ち込みや不安感

これらは、子どもたちの学業や学校生活、そして心の発達にとても大きな影を落とします。 アメリカでは、このロングコビッドが子どもの中で最も一般的な慢性疾患になっており、なんとこれまで一番多かった喘息を抜いているとまで言われているのです。 せっかくの楽しい学校生活が、数ヶ月もだるさで台無しになってしまう。そんな事態を防ぐためにも、「そもそも感染する回数を減らす」ことが、何より大切になってきます。


2026年シーズン、当院で扱う2つのワクチン

では、今年のワクチンはどうなっているのでしょうか。 2026年の当院におけるラインナップは以下の通りです。、どちらも、現在流行している最新の変異株にしっかりと対応したワクチンです。

① 生後6か月〜11歳のお子さん ➡ スパイクバックス

小さなお子さんには、モデルナ社製の「スパイクバックス」を使用します。2026/2027シーズン用に最新の流行主流株である「オミクロン株XFG」に対応して作成されています。

  • 効果は?
    高熱が出るのを防ぐ「発症予防効果」や、入院が必要になるような「重症化予防効果」が、データでしっかり確認されています。さらに、先ほどお話しした重い合併症(MIS-Cや脳症)や、ロングコビッドになるリスクを大幅に下げてくれるという、とても頼もしい効果も報告されています。
  • 気になる副反応は?
    主なものは、注射した場所の痛み(70〜90%)、疲労感(約40%)、頭痛(約40%)、筋肉痛(約35%)、そして熱(10〜20%)です。熱が出るとびっくりしてしまいますが、多くの場合は接種してから1〜2日で自然に下がります。
  • いつから打てる?価格は?
    今年のスパイクバックスは、2026年10月中旬ごろの発売予定となっています。そのため、ブログを書いている現時点(2026年8月末)では、まだ接種することができません。発売され次第、順次予約と接種を開始しますので、もうしばらくお待ちください。価格は、自費(任意接種)で14,300円(税込)となります。

② 12歳以上のお子様と成人 ➡ エムネクスパイク

小学校高学年以上、そして大人の方向けには、モデルナ社製の「エムネクスパイク」を使用します。 中学生以上のお子さんや、受験生の皆さん、そして日々忙しく働くパパやママにこそ、ぜひ知っていただきたい特徴があります。

  • どんなワクチン?
    今年度、2026/2027シーズン用に最新の流行主流株である「オミクロン株XFG」に対応して承認された、最新のmRNAワクチンです。
  • 最大の特徴①
    ウイルスに対抗する「中和抗体」を体内に作り出す力(免疫原性)は、従来のスパイクバックスと同等か、臨床試験の数値上はそれ以上に優れた高い効果を発揮することが確認されています。
  • 最大の特徴②
    辛い副反応が「およそ1割〜2割」も減少!
    発熱などの全身性の副反応が10-15%程度軽減されています。

    • 注射した場所の痛み: 94.5% ➡ 84.8% に減少
    • 頭痛: 56.1% ➡ 42.6% に減少(約14%ダウン)
    • 疲労感(体のだるさ): 63.6% ➡ 51.0% に減少(約13%ダウン)

    このように、腕の痛みやだるさ、頭痛など、接種後の嫌な症状がおよそ1〜2割近く減っています。さらに、症状が続く期間の中央値も、従来の4日間から3日間へと短縮されました。 「コロナワクチンは2〜3日寝込むから嫌だな…」と敬遠していた大人の方や、勉強や部活で忙しい中高生のお子さんにとって、これは非常に嬉しい進化です。

  • 価格と接種について
    エムネクスパイクの価格は、自費で16,500円(税込)です。12歳以上の方が対象で、こちらは9月下旬に発売されますので、順次予約・接種を受け付けます。ご家族みんなで打つこともできますので、この冬を元気に乗り切るための選択肢として、ぜひご検討ください。

診察室で、笑顔の親子(母親と赤ちゃん)が、マスクを着用した医師と看護師から、新型コロナワクチンについて説明を受けている。アニメ調のイラストで表現されており、明るく清潔な雰囲気。中央上部には「新型コロナワクチン最新情報」という大きなテキスト。左上の強調された部分には、手袋をした手が「COVID-19 Vaccine」と書かれたバイアルと注射器を持っている。左下には、森とクマやリスなどの動物をあしらった「武蔵小杉 森のこどもクリニック 小児科・皮膚科」のロゴ。背景にはPC、モニター、医療器具が並ぶデスクや棚、ドア、窓、カーテンなどが詳しく描かれている。


接種の考え方
小児科学会の指針をどう読み解くか?

「日本小児科学会」が、現在コロナワクチン接種についてどう考えているかをご紹介します。

現在、学会では以下のように提唱しています。

  1. 重症化リスクの高い「基礎疾患のあるお子さん」
    新型コロナワクチンの接種(最初の数回と、適切な時期の追加接種)を推奨します。
  2. 生後6か月〜17歳の「健康なお子さん」
    これまでの「接種が望ましい」という表現から、「保護者の希望があり、かかりつけ医との相談に基づいて接種を行うことができる」という表現に変更されました。

そもそも「基礎疾患のある子」って、具体的にどんな病気のこと?

「うちの子は喘息があるけれど、基礎疾患に入るの?」
「少しアレルギーがある、体が弱い、というレベルでも推奨されるのかな?」

このような疑問を抱かれる親御さんはとても多いと思います。日本小児科学会では、重症化のリスクを考慮して、以下のような病気を持つお子さんを「基礎疾患あり」の対象として具体的に定めています。専門用語が多くて難しいので、分かりやすい言葉に噛み砕いてご紹介します。

  • ① 呼吸器の病気
    日常的に吸入薬や内服薬を使って治療している、コントロールの難しい重症の気管支喘息など(軽症でふだん症状が出ない喘息は除きます)。
  • ② 心臓や血管の病気
    生まれつきの心臓病(先天性心疾患)で治療中だったり、運動を制限されていたりする子。
    心臓の手術を控えている、または手術を受けてから間もない子。
    心筋症や不整脈などでお薬を飲んでいる子。
  • ③ 腎臓の病気
    慢性腎臓病(CKD)や、透析治療を受けている子。
    腎移植を受けた後に免疫抑制剤を飲んでいる子。
  • ④ 脳や神経、筋肉の病気
    脳性麻痺、難治性のてんかん、発達障害などでマスクを着用するのが難しい子。
    染色体異常や、重度の知的障害・身体障害がある子。
  • ⑤ 血液の病気やがん(悪性腫瘍)
    白血病やリンパ腫、小児がんなどで治療中の子、または治療を終えて間もない子。
    骨髄の機能が低下している子(再生不良性貧血など)。
    造血幹細胞移植を受けてから間もない子。
  • ⑥ 糖尿病や代謝の病気
    生まれつきアミノ酸や糖などの代謝に異常がある子(ライソゾーム病やミトコンドリア病など)。
  • ⑦ 免疫の病気
    生まれつき免疫の働きが弱い病気(先天性免疫不全症候群)や、HIV感染症などの子。
    病気や治療(ステロイドなど)によって、一時的に免疫の働きが下がっている子。
  • ⑧ 消化器や肝臓の病気
    潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性の腸の病気。
    胆道閉鎖症(手術後)や、肝硬変、肝移植後の子。
  • ⑨ その他、特に注意が必要な状態
    重度の肥満
    予定日よりかなり早く生まれた早産児。
    在宅での酸素療法や、日常的な痰の吸引、胃ろう、人工呼吸器といった医療サポートが必要な「医療的ケア児」。
    児童福祉施設に入所している子や、長期入院中の子、著しい低体重の子。

 

これらに当てはまるお子さんは、新型コロナウイルスに感染した際、もともと健康な子に比べて重症化したり、合併症を起こして入院が必要になったりするリスクが高いことが分かっています。そのため、小児科学会は「ワクチンによる体を守るメリットが大きい」として、強く接種を推奨しているのです。
「うちの子の病気はあてはまるのかな?」と不安に思われたら、お気軽にご相談聞ください。

これを聞いて、「え?学会はおすすめするのをやめちゃったの?」と思われる方もいるかもしれません。

今の日本の子どもたちは、すでにこれまでの感染や過去のワクチン接種によって、多くの子が「ある程度の免疫」を持っています。そのため、国や学会が「全員一律で、絶対に打ちましょう!」とする時期は過ぎた、ということです。

むしろ、「一人ひとりのお子さんの生活環境やリスク、ご家族の考え方に合わせて、オーダーメイドで決めましょう」という方針になったと私は捉えています。

特に「4歳以下のお子さん」は注意が必要

一方で、データを見ると、5歳以上のお子さんは約9割がすでに抗体を持っていますが、4歳以下、特に1歳未満の赤ちゃんは、抗体をほとんど持っていません。お母さんからの移行抗体も、生後1年を過ぎる頃には完全に消えてしまいます。 そのため、まだ一度もコロナにかかっていない小さなお子さんや、集団生活(保育園など)をこれから始める予定のお子さんにとっては、今でもワクチンが体を守るための大切な盾になります。


親御さんが一番心配な「心筋炎」の真実

ワクチンの副反応で、最も不安視されているのが「心筋炎(心臓の筋肉の炎症)」だと思います。

確かに、特に10代の男の子において、mRNAワクチン接種後にごく稀に心筋炎が起こることが報告されています。頻度としては、100万回接種あたり数十件程度です。そして、そのほとんどは軽症で、入院は必要になっても短期間で自然に、きれいに回復しています。

ここで、ぜひ考えていただきたいことがあります。「もし、ワクチンを打たずに本物の新型コロナウイルスに感染してしまったらどうなるか」ということです。

ウイルスに感染したときに心筋炎を起こすリスクは、ワクチンによるリスクよりも何倍も高いことが、世界中の膨大なデータから証明されています。つまり、「心筋炎が怖いからワクチンを避ける」という選択は、皮肉にも、お子さんをより高い心筋炎のリスクに晒してしまうことになりかねないということです。

安全に接種するための当院の取り組み

当院では、万が一の事態にも迅速に対応できるよう、以下の体制を整えています。

  • 接種後30分間は、院内または近くで体調に変化がないか注意深く観察していただきます。
  • 接種後数日以内に、「胸が痛い」「息苦しい」「ぐったりして活気がない」といった症状が見られた場合は、迷わずすぐに当院、または救急医療機関を受診してください。迅速に対応いたします。

当院での接種スケジュールと費用まとめ

今年の秋冬の接種スケジュールを分かりやすく表にまとめました。

対象年齢 使用するワクチン 接種歴 接種回数と間隔 費用(税込)
生後6か月〜4歳 スパイクバックス(10月中旬以降開始予定) 未接種 2回接種(通常4週間あける) 14,300円 / 回
5歳〜11歳 スパイクバックス(10月中旬以降開始予定) 未接種 2回接種(通常4週間あける) 14,300円 / 回
接種歴あり 1回接種(前回から3か月以上あける) 14,300円 / 回
12歳以上(大人含む) エムネスパイク(9月下旬以降開始予定) 接種歴あり 1回接種(前回から3か月以上あける) 16,500円 / 回

 


最後に
小児科医としてのメッセージ

色々と難しいデータもお話ししてしまいましたが、最後に私が一番お伝えしたいことは、「こどものワクチン接種は、メリットがデメリットを大きく上回る」ということです。

もちろん、100%安全で、100%効果のある魔法のような薬はありません。どんなに優れたワクチンにも、副反応というデメリットは存在します。しかし、そのわずかなリスクを避けるために、脳症や後遺症という「実在する大きなリスク」にお子さんを無防備なまま晒すのはそれもまた大きなリスクだと考えています。

ネットの根拠のない噂に振り回されることなく、信頼できるデータをもとに、納得して接種するかしないか決める材料にこのブログがなれば幸いです。

私たち「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」は、これからも地域の皆さんと並走しながら、かかりつけ医として子どもたちの健やかな成長と、ご家族の笑顔を全力で守っていきます。

この冬も、みんなが元気に、笑顔で乗り切れますように!

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武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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