シナジス外来：RSウイルスとシナジス注射

注射を受けに遠く離れた総合病院まで足を延ばさないと受けられない赤ちゃんが多くいます。これを解消するため、当院ではシナジス外来を開設いたします。下記の適応に該当し当院でのシナジス接種をご希望される方は予約でのみ対応させていただきますので、お電話でご相談ください。

外来開設時間: 平日（水曜日を除く）13:30～16:15、土曜日：13:30～15:15

RSウイルスとは

乳幼児に呼吸器感染症を引き起こす重要な原因ウイルスです。大人が感染した場合は軽いかぜ症状のみでおさまりますが、予定日よりも早く生まれた赤ちゃん、生まれつき呼吸器や心臓に病気をもっている赤ちゃんなどが感染すると重症化することがあります。1年を通じて感染がみられますが、特に春から秋頃に流行します。今のところ、RSウイルス感染症には有効な治療薬はありません。

シナジス注射とは

RSウイルス感染症が重症化し、肺炎や無呼吸発作のため入院治療が必要となることがあります。このRSウイルス感染症の重症化を防ぐ目的で開発されたのがシナジスです。シナジスは通常の予防接種で行うワクチンとは異なり、RSウイルスに効果がある抗体成分を精製したもので効果は約1か月です。年度ごとに開始時期と回数は変わりますが、毎月投与が必要になります。他の予防接種との間隔を考慮する必要はなく、ワクチンとの同時接種も可能なため、予防接種スケジュールを変更する必要はありません。

シナジス注射の適応

以下の方は重症化のリスクが高く、保険適応でシナジスを接種できます。

• ① 早産児
  • 在胎期間28週以下（28週6日まで）で、7月に12か月齢以下
  • 在胎期間29週～35週（35週6日まで）で7月に6か月齢以下
• ② 24か月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患をもつ児
• ③ 24か月齢以下の免疫不全を伴う児
• ④ 24か月齢以下のダウン症候群の児

費用

上記適応を満たす方は、乳児医療の範囲での費用負担で接種可能です。