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【武蔵小杉の小児科・皮膚科】もりのこIDWR(6/29〜7/4):手足口病が28件へ急増!プール時期に悩む「水いぼ」対策Q&A

当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Disease Weekly Report

いよいよ7月がスタートしました!保育園や学校ではプールあそびや水泳の授業が始まり、子どもたちは楽しみにしていることと思います。
今週の地域の感染症動向ですが、インフルエンザと新型コロナウイルスは引き続き「完全ゼロ」を維持しています。先週40件と大流行した急性胃腸炎は29件へと減少し、ピークを越えつつあります。

しかし、代わって猛威を振るっているのが夏風邪の代表格である「手足口病/ヘルパンギーナ」で、今週は28件とさらに急増しました。

そして今回は、プールが始まるこの時期に親御さんからご相談が殺到する「水いぼ(伝染性軟属腫)」に焦点を当てます。水いぼのケアやプールの基準など、日本専門医機構認定小児科専門医の視点から正しいエビデンスに基づいた対策をお伝えします。

今週の感染症ハイライト(6/29〜7/4)

お腹の風邪から、完全に「夏風邪(手足口病)」へと流行の主役がバトンタッチしました。

【当院の診断数】

  • 手足口病/ヘルパンギーナ:28件 🔴(先週19件からさらに急増!大流行のピークです)

  • 急性胃腸炎(嘔吐下痢):29件 🟡(先週40件から減少。しかし高水準のため油断禁物)

  • 溶連菌感染症:7件 🟡(横ばい。喉の痛みに注意)

  • アデノウイルス:3件 🟡(散発的)

  • ヒトメタニューモウイルス:2件 🔵(減少傾向へ)

  • RSウイルス感染症:1件 🔵(減少)

  • 水痘(水ぼうそう):1件 🔵(落ち着いています)

  • おたふくかぜ:1件 ⚠️(久しぶりの確認。周囲の流行に注意)

  • COVID-19:0名 🔵🎉(ゼロ継続!)

  • インフルエンザA/B型:0件 🔵🎉(ゼロ継続!)

「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」の感染症週報「もりのこIDWR」(2026年6月29日〜7月4日)のアイキャッチ画像。武蔵小杉のビル群と森を背景に、白衣と紺色のスクラブを着てマスクをしたクマの医師(くま先生)と、マスク姿のリスの看護師が並んでいます。右側の動向パネルには上から順に、赤枠で「急性胃腸炎:29件(高水準維持!)お腹の風邪、依然として流行中。」、赤枠で「手足口病・ヘルパン:28件(大流行!)夏風邪大流行のピークです。喉の痛み・全身の発疹に大警戒。」、黄枠で「特集:水いぼ(伝染性軟属腫)プール時期の皮膚科相談。痛みの少ない治療も。」、青枠で「インフルA・B・コロナ:0継続 冬の流行は終息を維持。」と記載され、それぞれ胃や手足の発疹、絆創膏などのアイコンが添えられています。

院長からのアドバイス
プールが始まる時期の「水いぼ」トラブル

この時期の診察室で非常に多いのが、「水いぼがあるのですが、プールに入れますか?」「園から取ってくるように言われました」というご相談です。

水いぼ(伝染性軟属腫)は、ウイルスが皮膚に感染して起こる病気です。免疫がまだ未熟な幼児期〜学童期にとても多く、乾燥肌やアトピー性皮膚炎などで「皮膚のバリア機能」が低下していると、かきむしった手から全身に広がってしまうという厄介な特徴があります。

正しい知識で、お子さんが楽しくプールに参加できるようサポートしてあげたいものです。

【医師が解説】
今週のQ&A(プールと水いぼ編)

Q1. 水いぼがあってもプールに入れますか?
A. はい、入れます。プールの水そのものでうつることはありません。
日本小児科学会や日本臨床皮膚科医会の統一見解でも、「水いぼがあるからといってプールに入れないという理由にはならない」とされています。ただし、ビート板や浮き輪の共有、タオルを貸し借りしたり、肌と肌が直接こすれ合ったりすることで感染します。水いぼの数が多い場合は、ラッシュガードの着用や、耐水性の絆創膏で覆うなどの配慮をして参加するのが一般的です。
※園や学校によって独自のルールがある場合があるため、必ず所属施設にご確認ください。

Q2. 水いぼは取ったほうがいいですか?自然に治りますか?
A. 放置して場合は「半年〜2年」くらいかけて治ります。取るか取らないかは、状況に合わせてご家族と相談して決めます。
本人の免疫ができると自然に消えていくため、絶対に取らなければならないものではありません。しかし、「園のルールで取らないとプールに入れない」「かゆがって掻き壊し、とびひ(伝染性膿痂疹)になってしまった」「どんどん増えて見栄えが気になる」といった場合は、専用のピンセットで摘除(つまみ取る)治療を行います。
当院では摘除する治療に加え、液体窒素による凍結治療(保険診療)、M-BFクリーム®治療(自費診療)、漢方の内服治療(ヨクイニン®、保険診療)などを行っています。詳細は当院Blog「【小児皮膚科】子どもの「水いぼ」どうする?プール事情と「痛くない」治療法の実際」を参照してください。

Q3. 取る時は痛いと聞いて、かわいそうで迷っています…。
A. 当院では、痛み止めのテープ(麻酔テープ)を使用した痛みの少ない治療も行っています。
ピンセットで取る治療は確実ですが、痛みを伴うためお子さんにとっては怖い体験になりがちです。当院では、事前に「ペンレステープ®」などの局所麻酔テープを水いぼに貼ってから処置を行うなど、お子さんの負担を最小限に抑える工夫をしています。迷われている方は、まずは診察室でご相談ください。

Q4. 兄弟にうつさないため、家で気をつけることは?
A. 「タオルの共有をやめること」と「しっかり保湿などのスキンケアをすること」の2つです。
お風呂のお湯からうつることは基本的にないため、一緒に入浴しても大丈夫ですが、お風呂上がりのバスタオルは必ず分けてください。また、乾燥肌だと皮膚のバリアが弱くなり、ウイルスが入り込みやすくなります。お風呂上がりは全身にたっぷりと保湿剤を塗り、スキンケアを徹底することが最大の予防策です。

ご家族の皆様へ

7月に入り、手足口病の勢いがさらに増しています。口の痛みでご飯が食べられず機嫌が悪いお子さんの看病は大変かと思います。できるかぎり睡眠時間を確保して体を休める時間を作っていただきたいと思います。

水いぼの治療は、「自然に治るのを待つか、取るか」親御さんとしても決断に迷うところかもしれません。当院は小児科・皮膚科として、お子さん一人ひとりの肌の状態や、保育園の事情、ご家族のお考えをお聞きした上で、一番納得のいく方針を一緒に決めていきます。「少し増えてきたかも?」と思った段階で、いつでもお気軽に見せに来てください。

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武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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