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こんにちは。
「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」院長の大熊喜彰です。
子どもたちの健やかな成長と輝かしい未来を見守る地域のかかりつけ医として日本専門医機構認定小児科専門医として、今回はご家族の皆さま、そして地域社会の皆さまに、将来の命と健康を守るための大切なワクチン「HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン」についてお話ししたいと思います。
「がんを予防するワクチン」と聞くと、少し遠い未来の話のように感じられるかもしれません。また、「副反応が心配」「女の子だけのもの?男の子は?」「うちの子にはまだ早いのでは」といった不安や疑問をお持ちの親御さんも少なくないでしょう。
今回は、そうした不安に寄り添いながら、最新の医学的知見と神奈川県のリアルなデータをもとに、「HPVワクチンのいま」を専門医の視点からわかりやすく解説いたします。
<忙しい方のためのまとめ>
■ 当院でのご予約・お問い合わせ方法
【女の子の公費定期接種】
当院のWEB予約システムより24時間ご予約可能です。
平日のゆったりした時間帯をご希望の方 ➡ WEB予約(クリーンタイム 13:30〜16:30)
夕方・土曜日をご希望の方 ➡ WEB予約
【男の子の自費任意接種 / 事前のご相談】
ワクチンの確保と丁寧なご案内をさせていただくため、お電話にて承ります。
TEL:044-739-0888(「HPVワクチンの相談で」とお伝えください)
これまでHPVワクチンは「感染を防ぐ」「がんの手前の病変を防ぐ」効果が広く知られていましたが、近年、長期的な予防効果に関する重要なデータが世界で報告され始めています。
2026年6月、世界で最も権威のある医学専門誌の一つ『Lancet(ランセット)』誌に、歴史的な論文が発表されました。これは、2008年からHPVワクチンの国費プログラムを導入したイギリス(イングランド)の、20年以上にわたる大規模な人口統計データを分析したものです。
【研究結果のポイント】
12〜13歳でワクチン接種を完了した世代
2020年〜2024年に20〜24歳になった女性たちのうち、子宮頸がんによる死亡者が「0人」であったと報告されました。過去の統計予測では約23人が亡くなっていると推定されていましたが、極めて高いリスク低減効果が実証されました。
14〜18歳で接種(キャッチアップ)した世代
同様に、20〜24歳の期間で80%減少、25〜29歳の期間で69%減少と、十分な効果が確認されています。
救われた命
イングランド国内だけで、2024年末までに約200人の命が救われたと推定されています。
「がんをワクチンで防ぐ」という目標は、今や目に見える現実のエビデンスとして確立されてきています。
世界がこの確かな効果に向けて歩みを進める一方で、国内、特に私たちの住む神奈川県には向き合うべき課題があります。
M3総研の「ワクチンJAPAN」(2026年6月更新データ)によると、神奈川県のHPVワクチン累積初回接種率は以下の通りです。
定期接種(全世代)の累積接種率 ➡ 16.5%(全国第46位)
定期接種(高校1年生相当)の累積接種率 ➡ 33.4%(全国第44位)
かつて積極的勧奨が控えられていた時期の不安や、正しい情報が地域に十分に行き届いていないことが、この接種率に表れていると考えられます。日本全国では、毎年約1.1万人の女性が新たに子宮頸がんと診断され、約3,000人もの尊い命が失われています。
特に25歳〜40歳という若い世代の命や、妊娠・出産への影響を及ぼすこの子宮頸がんから子どもたちを守りたい。それが私たちの願いです。

HPVは女性だけの問題ではありません。性交渉を介してごく一般的に男女間で感染し合う「ありふれたウイルス」であり、生涯で一度は感染する確率が男性は約91%、女性は約85%にのぼると言われています。
男の子への「9価ワクチン(シルガード9)」接種
これまで男性が任意(自費)で受けられるのは4価ワクチンのみでしたが、2025年8月25日より、より広範囲の型を予防できる最新の9価ワクチン「シルガード9」が男の子(9歳以上)にも承認され、当院でも接種が可能となり多くの方が接種をしています。
男性がHPVに感染すると、以下のような病気のリスクが高まります。
中咽頭がん(のどのがん):約50%がHPV感染に起因
肛門がん:約93%がHPVに起因
陰茎がん:約36%がHPVに起因
尖圭コンジローマ:原因の約90%がHPV(6型・11型)
男の子自身がワクチンを打つことは、自身のがんや病気を予防するだけでなく、「将来の大切なパートナーを守る」ことにも繋がります。神奈川県川崎市では男の子に対するシルガード9の接種は自費になっていますが、すでにイギリスやアメリカ、オーストラリアなどでは、男の子も公費の定期接種対象となっており、社会全体での予防が進んでいます。
「ワクチンは3回打たないといけないから、スケジュール調整が大変…」と思っていませんか?
現在、最も高い予防効果を持つ9価ワクチン「シルガード9」は、1回目の接種を「15歳未満」に開始すれば、合計【2回】の接種で完了させることができます。(※15歳以上で開始した場合は3回接種が必要です)。
| 対象者 | 1回目接種の年齢 | 接種回数・スケジュール | 費用 |
|
女の子
小学6年〜高1相当 |
15歳未満(12〜14歳) | 2回(1回目から最短5か月後) | 無料(公費) |
| 15歳以上(15〜16歳) | 3回(初回、2か月後、6か月後) | 無料(公費) | |
|
男の子
9歳以上 |
15歳未満(9〜14歳) | 2回(1回目から6か月後) | 自費(1回 38,500円 税込) |
| 15歳以上 | 3回(初回、2か月後、6か月後) | 自費(1回 38,500円 税込) |
※男の子の任意接種における2回接種の総額は77,000円(税込)、3回接種の総額は115,500円(税込)となります。
接種回数が1回減ることで、お子さまの痛みの負担が減るだけでなく、通院スケジュールの調整も格段に楽になります。そのため当院では、部活動や勉強が本格化する前の「小学6年生の春休み〜中学1年生」の時期でのスタートダッシュを強く推奨しています。
どんなに優れたワクチンでも、注射への不安や副反応への心配は尽きないものです。当院では、小児科専門医としてお子さまの不安にも向き合っています。
主な副反応と「迷走神経反射」
最も頻度が高いのは、接種部位の痛みや腫れです。また、思春期のお子さまに多いのが、緊張や強い不安感から接種直後に立ちくらみを起こす「血管迷走神経反射」です。これはワクチンの成分によるものではなく、痛みや恐怖への急激な反応であり、事前のケアやリラックスによってある程度コントロールが可能です。
当院の「安心ケア体制」
痛みを和らげる「局所麻酔テープ」
ご希望の方には、接種前に皮膚に鎮痛作用のあるテープを貼り、注射の痛みを大幅に和らげます。「思ったより痛くなかった!」と多くのお子さまからご好評いただいています。
不安のない姿勢での接種
過去に注射などでふらついたり、気分が悪くなったり、意識が遠のいたりしたことがある方には、横になっての接種などの工夫を行います。
30分間の院内経過観察
接種後はクリーンスペースで30分間ゆっくり休んでいただき、安全をしっかり確認した上でご帰宅いただいています。
HPVワクチンは、私たちが子どもたちにプレゼントできる「将来の健康を守るお守り」です。
しかし、インターネット上には様々な情報が溢れておりご不安なことも多いかもしれません。不確かな情報だけで判断せず、ぜひ私たちを頼っていただければと思います。
「自分の子どもに本当に必要?」「いつから始めるのがいい?」「男の子の自費接種について詳しく知りたい」といった、“まずは相談だけ”のご来院も大歓迎です。普段の診察やアレルギー外来の際など、いつでもお気軽に大熊をはじめスタッフにお声がけください。
お子さまとご家族の健やかな未来を、全力でサポートさせていただきます。
■ 当院でのご予約・お問い合わせ方法
【女の子の公費定期接種】
当院のWEB予約システムより24時間ご予約可能です。
平日のゆったりした時間帯をご希望の方 ➡ WEB予約(クリーンタイム 13:30〜16:30)
夕方・土曜日をご希望の方 ➡ WEB予約
【男の子の自費任意接種 / 事前のご相談】
ワクチンの確保と丁寧なご案内をさせていただくため、お電話にて承ります。
TEL:044-739-0888(「HPVワクチンの相談で」とお伝えください)
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
© Morino Kodomo Clinic
