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当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Diseae Weekly Report
今週はお盆休み期間ということもあり、帰省やご旅行など楽しい時間を過ごされたご家族も多いかと思います。
当院は8月11日(山の日)が休診だったため、今週(8/10〜8/15)は実質5日間の診療データとなります。
今週の地域の感染症動向で最も象徴的だったのは、長らく地域を悩ませていた手足口病の激減と、それに代わって増えてきた夏のインフルエンザA型です。お盆明けに向けて、エビデンスに基づいた最新の感染症対策とホームケアをお伝えします。
<忙しい方のためのまとめ>
■ 受診のご予約・ご相談はこちらから
週明け8月17日の「小児科一般外来の当日順番予約」はこちらから
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【当院の診断数】
手足口病/ヘルパンギーナ:15件 🟢(先週45件から激減!終息に向かっています)
急性胃腸炎(嘔吐下痢):10件 🟢(先週18件から減少)
インフルエンザA型:6件 🔴(先週3件から倍増。川崎市ではインフルエンザ流行の兆し!)
溶連菌感染症:3件 🟡
RSウイルス感染症:2件 ⚠️
ヒトメタニューモウイルス:2件 ⚠️
マイコプラズマ:1件 ⚠️(再び確認。長引く咳に注意)
水痘(水ぼうそう):1件 🔵
インフルエンザB型:0件 🔵
COVID-19:0件 🔵
アデノウイルス:0件 🔵
百日咳:0件 🔵
今週のデータから、皆様にぜひ知っておいていただきたいポイントを解説します。
1. 手足口病の大流行は明確に「終息フェーズ」に入りました
7月には週に100件を超える爆発的な流行を見せた手足口病ですが、今週は15件まで激減しました。診療日数が5日間であったことを考慮しても、明らかに勢いは収束しています。国立感染症研究所(NIID)の過去の発生動向調査のトレンド通り、8月中旬を迎えて大きな波は去っている傾向です。ただし、ウイルスは症状が消失した後も2〜4週間は便中に排出される(日本小児科学会の見解)ため、手洗い(特にオムツ替え後)は引き続き徹底をお願いします。
2. 季節外れの「インフルエンザA型」が倍増しています
今週最も警戒すべきは、インフルエンザA型が6件確認されたことです。冬の病気というイメージが強いですが、エアコンによる室内の乾燥や密閉空間、さらにはお盆の帰省や旅行による人々の大移動が重なることで、夏場でも局地的な流行を起こすことがあります。川崎市から8月12日付でインフルエンザ流行期に入ったという報告も出ています。が「真夏だから夏風邪だろう」と自己判断せず、38.5℃以上の突然の発熱、頭痛、関節痛、強い倦怠感がみられる場合は、落ち着いていれば発熱した翌日、ぐったりして体調が悪い場合は早めに当院へご相談ください。
3. マイコプラズマと夏の呼吸器ウイルス(長引く咳)
今週はマイコプラズマ肺炎の原因となるマイコプラズマ感染症(1件)と、RSウイルス・ヒトメタニューモウイルス(計4件)が確認されています。お盆休みで生活リズムが崩れ、体力が低下していると、これらの呼吸器感染症が重症化(肺炎や細気管支炎など)しやすくなります。熱が下がっても「ゼーゼー」する咳が続く、または夜間に咳き込んで眠れないといった場合は、適切な治療(気管支拡張薬や抗生物質など)が必要なケースがあります。

Q1. 夏のインフルエンザにかかった場合、出席停止期間(療養期間)は冬と同じですか?
A. はい、全く同じです。
学校保健安全法に基づき、インフルエンザの出席停止期間は季節を問わず「発症した後5日を経過し(発熱した日が0日)、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」と定められています。夏休み中であっても、学童保育や幼稚園の夏期保育、習い事などにはこの期間中は参加できません。感染拡大を防ぐため、しっかりとご自宅で療養させてあげてください。
Q2. お盆休みの疲れか、子どもが朝なかなか起きず、食欲もありません。
A. まずは「睡眠の質の改善」と「消化の良い食事」を心がけてください。
旅行や帰省、親戚との集まりなどで、お子さんは想像以上に神経を使い、疲労を蓄積させています(いわゆる「お盆疲れ」)。不規則な睡眠は自律神経の乱れや免疫機能の低下を招きます。まずは数日かけて園や学校に通っている時のような「いつものリズム」に戻し、冷たいジュースやアイスを控えて、うどんや温かいスープなど胃腸に優しい食事で休ませてあげましょう。
Q3. 以前マイコプラズマは「耐性菌」が多いと聞きました。今回もそうでしょうか?
A. その可能性は常に念頭に置いて診療しています。
過去のIDWRでもお伝えした通り、小児のマイコプラズマ感染症では、第一選択薬(マクロライド系抗生物質)が効きにくい「耐性菌」の割合が一定数存在します。当院では遺伝子検査も活用しながら日本小児科学会のガイドラインに基づき、最初のお薬を内服しても48〜72時間以内に解熱傾向が見られない場合は、耐性菌を疑って速やかに別の抗生物質(トスフロキサシンなど)への変更を検討します。お薬を飲んでも症状が改善しない場合は、必ず再受診してください。
帰省先での気疲れや、長時間の移動、連日の猛暑で、親御さんご自身もお疲れのことと思います。
「少し咳が長引いている」「熱はないけどいつもよりぐったりしている」など、病気かどうか迷うような症状でも、お盆明けは特にこじらせやすい時期です。ご不安なことがあれば、いつでも「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」を頼って頂ければと思います。来週からも寄り添った安心の診療で皆様をサポートいたします!
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
© Morino Kodomo Clinic
