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当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Disease Weekly Report
いよいよ6月に入りました。台風が来たり晴れたりと不安定な天気ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今週の地域の感染症動向ですが、先週猛威を振るった「急性胃腸炎(お腹の風邪)」は少し落ち着きを見せ始めました。また、インフルエンザ・新型コロナは引き続き「ゼロ」を維持しています。
一方で、手足口病やヘルパンギーナ、そして「アデノウイルス」といった夏の感染症(夏風邪)がじわじわと増え始めています。今回は、高熱が長引きやすい「アデノウイルス」についての正しい知識とホームケアについて解説します。

お腹の風邪が落ち着き始めた一方で、夏風邪のウイルスたちが活発になってきました。
【当院の診断数】
急性胃腸炎(嘔吐下痢):23件 🟡(先週37件から減少!しかし引き続き手洗いを)
手足口病/ヘルパンギーナ:8件 🔴(先週7件から微増。夏風邪が本格化しています)
アデノウイルス:5件 🔴(先週3件から増加。高熱に注意)
溶連菌感染症:5件 🟡(減少傾向)
ヒトメタニューモウイルス感染症:4件 🟡(減少傾向)
RSウイルス感染症:3件 🟡(横ばい)
インフルエンザA/B型:0件 🔵🎉(ゼロ継続!)
COVID-19:0件 🔵🎉(ゼロ継続!)
水痘/おたふくかぜ/マイコプラズマ/百日咳:すべて0件 🔵
今週増加傾向にある「アデノウイルス」は、非常に感染力が強く、多彩な症状を引き起こすウイルスです。エビデンス(医学的根拠)に基づいた正しい知識で、お家での看病に備えましょう。
1. アデノウイルスとは?
アデノウイルスには50以上の型が存在し、型によって「咽頭結膜熱(プール熱)」「流行性角結膜炎(はやり目)」「胃腸炎」など様々な症状を引き起こします。特に夏場に多い「プール熱」は、主に3型、4型、7型などが原因となります。
2. 特徴は「長引く高熱」
潜伏期間(感染してから発症するまで)は5〜7日とされています。発症すると、39度以上の高熱が3〜7日間、時には10日間前後と長く続くのが特徴です。「こんなに熱が続いて大丈夫なの?」と親御さんが不安になることが多いウイルス感染症です。
Q1. プール熱(咽頭結膜熱)とはどんな症状ですか?
A. 「高熱」「喉の強い痛み」「目の充血」の3つが主な症状です。
突然の39度以上の発熱から始まり、喉が真っ赤に腫れて強い痛みを伴います。また、目やにが出たり、目が真っ赤に充血(結膜炎)したりするのも特徴です。頭痛や腹痛、下痢を伴うこともあります。
Q2. 治療法や特効薬はありますか?
A. アデノウイルスに対する特効薬はありません。症状を和らげる「対症療法」が基本になります。
ウイルスを直接退治するお薬はないため、お子さん自身の免疫力で治るのを待ちます。解熱鎮痛剤で熱や喉の痛みを和らげたり、目やにがひどい場合は点眼薬(目薬)を処方したりします。とにかく「こまめな水分補給」と「十分な休息」が大切です。
Q3. 保育園や学校はいつから行けますか?
A. 学校保健安全法により、「主要症状が消退した後、2日を経過するまで」は出席停止となります。
つまり、熱が下がり、喉の痛みや目の充血などの症状がおさまってから、「丸2日間」はご自宅で休養していただく必要があります。登園・登校の際には「登園許可証(治癒証明書)」が必要になることが多いですので、医師にご相談ください。
Q4. 家族にうつさないための対策は?
A. 「タオルの共有をやめること」と「石鹸での手洗い」が最も重要です。
アデノウイルスは非常に感染力が強く、タオルの共有で簡単に家族にうつります(特に結膜炎の症状がある場合は要注意です)。また、胃腸炎のウイルスと同様にアルコール消毒が効きにくいため、流水と石鹸を使った丁寧な手洗いを徹底してください。
ご家族の皆様へ
お子さんの高熱が何日も続くと、親御さんとしては「本当にただの風邪なの?」「このまま熱が下がらないのでは?」と不安でたまらないと思います。
私たち小児科医は、ガイドラインや最新の知見に基づき、お子さんの状態をしっかりと診察した上で診断を行っています。アデノウイルスのように「熱が長く続くのが特徴」と分かっている病気もありますので、水分が摂れずぐったりしている時や、ご不安で押しつぶされそうな時は、迷わず「武蔵小杉 森のこどもクリニック」を頼ってください。
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
© Morino Kodomo Clinic
