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【小児皮膚科】子どもの「水いぼ」どうする?プール事情と「痛くない」治療法の実際

「先生、うちの子のわきの下に、ツルツルしたプツプツができてるんです。もしかして、これって水いぼですか?」

初夏になると、もうすぐ保育園でプールが始まるのに、水いぼがあると入れないと言われてしまって……と、焦るお母さん・お父さんからこのような質問を多く受けます。

最近はネットやAIで手軽に情報が手に入る時代になりましたが、「結局うちの子はどうしたらいいの?」と迷ってしまう親御さんも多いのではないでしょうか。そこで今回は、日々たくさんの子どもたちの肌を診ている日本皮膚科学会認定皮膚科専門医のリアルな視点と、学会の確かなガイドライン(エビデンス)を交えながら、水いぼとの上手な付き合い方についてお話ししていこうと思います。

そもそも「水いぼ」ってどんな病気?

水いぼ(正式には「伝染性軟属腫:でんせんせいなんぞくしゅ」と呼びます)は、乳幼児から小学生くらいのお子さんによく見られるウイルス性の皮膚感染症です。 原因は「ポックスウイルス」というウイルス。感染してから肌に発疹として現れるまでの潜伏期間が、2週間から数か月と非常にバラバラなのが厄介なところです。

見た目は2mm〜5mmほどの大きさで、表面が真珠のようにツルツルと光沢を帯びており、よく見ると真ん中がポコッとへこんでいます。 日々の診療で痛感するのは、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の素因を持っているお子さんは、本当にあっという間に水いぼが広がってしまうということ。肌のバリア機能が弱いため、ウイルスが簡単に皮膚の奥へと入り込んでしまうのですね。

放っておいても治るって本当?プールは?

「水いぼは自然に治るって聞いたんですけど……」

はい、その通りです。お子さん自身の免疫がウイルスを撃退できるようになれば、最終的には自然に消えていきます。ただ、それには最短でも数か月、長いと2年以上もの長い時間が必要になることも珍しくありません。

日本小児科学会や日本皮膚科学会の見解でも、「自然治癒傾向があるものの、自家接種(自分にうつすこと)や周囲への感染伝播を考慮して治療を行うことがある」とされています。「放置」には、現場目線で見てもいくつかのリスクがあるのです。

  • とびひ(二次感染)のリスク
    水いぼ自体はあまりかゆくありませんが、乾燥肌が合わさるとかゆみが出ます。ボリボリ掻き壊してしまうと、そこから細菌が入って「とびひ」になり、さらに長引く原因に。

  • 自家接種(自分で増やしてしまう)
    水いぼの中にはウイルスの塊が詰まっています。潰した指で別の場所を触ると、自分の体にどんどん新しい水いぼの「種」をまいてしまいます。

  • 家族やお友達への感染
    肌と肌が触れ合ったり、タオルを共有したりすることで、きょうだいやお友達にうつる可能性があります。

そして、親御さんを最も悩ませるのが「プール問題」です。 実は現在の学会の共通見解では、「水いぼがあっても患部を覆えばプールに入ることは可能」とされています。ビート板やタオルの貸し借りをせず、ラッシュガードなどで患部を覆えば問題ありません。しかし現実には、「完全に治癒証明をもらうまでプールは禁止」という独自のルールを設けている園や学校も少なくなく、このギャップがご家族を苦しめているのが実情です。

当院での治療アプローチ:お子さんに合わせた選択肢を

「早く治してあげたい。でも、痛い思いをしてトラウマになるのは可哀想」。 親御さんのそんな葛藤に寄り添うため、当院では皮膚科専門医による確かな技術をベースに、いくつかの治療法をご提案しています。どの方法にも一長一短があります。

1. 自然経過観察と徹底したスキンケア
数が少なく、ご本人も気にしていなければ、あえて積極的な処置はせず見守ります。ただし、これ以上増やさないためには、毎日の保湿で「肌のバリア機能を高める」ことが絶対に欠かせません。

2. 鉗子(ピンセット)による摘除
専用のピンセットで、水いぼを一つずつつまんで中身を押し出す方法です。確実かつスピーディーに治る反面、どうしても痛みを伴います。当院では少しでも痛みを和らげるため、事前に「ペンレステープ®」という局所麻酔テープを貼ってから処置を行っています。ただ、それでも「まったく無痛」というわけにはいかないのが心苦しいところです。

3. 凍結療法(液体窒素)
マイナス196℃の液体窒素を当てて、ウイルスごと凍結破壊します。1〜2週間おきに数回の通院が必要です。こちらもピリッとした刺激があり、処置後に血豆や水ぶくれができることがあります。かきむしらないよう、処置後のケアが重要になります。

4. m-BFクリーム®(自費診療:1本2,200円 税込)
「痛い治療はどうしても避けたい」というご家庭から最近選ばれているのが、銀イオンを配合したこの外用薬です。ウイルスの働きを抑え、局所の免疫反応を高める効果が期待できます。 ただし、こちらは保険適用外の自費診療となります。また、特効薬というわけではなく、1日2回コツコツと塗り続けることで、数週間から数か月かけて「じわじわと小さくしていく」お薬です。即効性はありませんが、自宅で痛みのないケアができるのが最大のメリットです。

5. 漢方薬の内服(ヨクイニン)
ハトムギ由来の生薬「ヨクイニン」を飲みます。消炎・利水作用で免疫をサポートしてくれます。日常的に取り入れやすく、他の治療と併用しやすいのが特徴です。

お家でできるケア:よくある「NG行動」にご注意!

ご自宅でのケアも、治療と同じくらい大切です。水いぼを防ぐワクチンは今のところありません。日々のちょっとした工夫が、悪化を防ぐ鍵になります。

  • タオルは「絶対」に分ける
    兄弟で同じバスマットやタオルを使うのはNGです。

  • 爪は短く、丸く切る
    無意識に掻いてしまったとき、爪が長いと皮膚へのダメージが大きくなり、一気にウイルスが広がります。

  • 毎日の保湿はたっぷりと
    乾燥した肌は、ウイルスにとって「いらっしゃいませ」状態。お風呂上がりは時間との勝負で保湿剤を塗りましょう。

よくあるご質問(Q&A):お母さんたちの「ここが知りたい!」に答えます

日々診察室でお母さんたちから寄せられる疑問や不安にお答えします。

Q1. 「自然に治る」と聞きましたが、いつまで様子を見ていいのか迷います。治療を始めるベストなタイミングはありますか?

A1. 「数が増えてきた」「お子さんが気にしている」「プールの時期が近づいている」この3つが治療を考えるサインです。水いぼが数個程度で、お子さんも全く痒がっていない場合は、焦って治療せず毎日の保湿を続けながら様子を見て大丈夫です。ただ、アトピー素因や乾燥肌があるお子さんは、1〜2週間であっという間に数十個に増えてしまうことがあります。数が増えれば増えるほど、治療の際の負担(通院回数や処置の痛みなど)も大きくなってしまいます。「少し増えてきたかな?」と思ったタイミングで、一度クリニックにご相談いただくのが一番安心です。

Q2. 兄弟がいるのですが、一緒のお湯でお風呂に入ってもうつりませんか?

A2. お風呂の「お湯」を介してうつる可能性は極めて低いです。ただし、お風呂上がりの「タオル」には要注意です!お湯の中でウイルスがフワフワと漂って感染することは基本的にありませんので、一緒に入浴すること自体は問題ありません。気をつけていただきたいのは、お風呂の中での「肌と肌の直接の触れ合い」と、お風呂上がりの「タオルの共有」です。体を拭くタオルや足ふきマットは、必ず兄弟で別々のものを用意してください。ご心配であれば、水いぼがあるお子さんを一番最後に入浴させるのも一つの工夫です。

Q3. ピンセットで取る治療は、やっぱりすごく痛いのでしょうか?子どもが泣き叫んでトラウマにならないか心配です。

A3. 痛みをゼロにすることは難しいですが、麻酔テープを使って「がんばれる程度の痛み」に抑える工夫をしています。当院では処置の約1時間前に「ペンレステープ®」という局所麻酔のシールを貼っていただき、皮膚の感覚を麻痺させてからピンセット(鉗子)で摘除します。「全く痛くない」とは言い切れませんが、多くのお子さんが「ちょっとチクッとしたけど、我慢できた!」と頑張ってくれています。処置後はたくさん褒めてあげてくださいね。どうしても痛みを避けたい場合は、塗り薬(m-BFクリーム®)などの選択肢も一緒に考えましょう。

Q4. 自費の「m-BFクリーム®」は、塗ればすぐに治る魔法の薬ですか?

A4. 即効性はありません。数週間から数か月かけて「じわじわと小さくしていく」お薬です。「痛くないなら絶対それがいい!」と思われるかもしれませんが、ピンセットでの摘除のように「取ってすぐに終わり」というわけではありません。1日2回、毎日お家でコツコツと塗り続けることで、ご自身の免疫の働きをサポートし、少しずつ水いぼを枯らしていくイメージです。効果の出方には個人差がありますが、「痛い治療は避けたい」「自宅でゆっくりケアしたい」というご家庭には、選択肢の一つとしてご提案しています(※保険適用外:1本2,200円 税込)。

Q5. 大人にうつることはありますか?親も気をつけるべきでしょうか?

A5. 基本的に健康な大人にうつることは稀(まれ)ですが、肌荒れがひどい時は念のため注意しましょう。大人はすでにポックスウイルスに対する免疫を持っていることが多いため、水いぼのお子さんとハグをしたり一緒にお風呂に入ったりしても、うつることはほとんどありません。ただし、親御さん自身に重度の手荒れやアトピー性皮膚炎があり、皮膚のバリア機能が著しく落ちている場合や、極度に疲労して免疫力が低下している時には、稀に感染することがあります。お子さんの水いぼのケアをした後は、親御さんもサッと手を洗う習慣をつけておくとより安心です。

最後に

「これって水いぼかな?」「痛くない治療についてもっと詳しく知りたい」と思ったら、いつでも武蔵小杉の「森のこどもクリニック 小児科・皮膚科」にいらしてください。お子さんの健やかな笑顔と、ご家族の安心のために、私たちが全力でサポートいたします。

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※本記事は、2026年4月現在の医学的知見および医療広告ガイドラインに基づいて作成しています。治療法(特に自費診療)の効果やリスクについても明記しておりますが、実際の症状によって最適な治療は異なりますので、まずはご相談ください。

 

 

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武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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