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【小児皮膚科】保湿剤・日焼け止め・虫よけの正しい順番は?日本皮膚科学会認定皮膚科専門医が教える春夏の子どもスキンケアガイド

春から夏にかけては、外遊びが楽しい季節ですね。しかし同時に、強い紫外線や虫刺され、汗や乾燥など、お子様の薄くデリケートな皮膚には大きな負担がかかる時期でもあります。

外来診療をしていると、保護者の皆様からこんなご質問をよくいただきます。

「子どもの肌に保湿剤、日焼け止め、虫よけを使うとき、結局どの順番で塗るのが正解なの?」

一見シンプルな疑問ですが、実は順番を間違えると効果が落ちるだけでなく、肌へのリスクが生じることもあります。今回は皮膚科専門医の視点から、ガイドラインや医学的根拠(エビデンス)に基づき、具体的な数値を交えて「正しい塗る順番」と「その理由」をわかりやすく解説いたします。

✅【結論】スキンケアアイテムの正しい順番

まずは結論からお伝えします。以下の順番で塗布するのが医学的に正しいスキンケアです。

  1. 保湿剤(入浴・洗顔後、できれば5分以内)

  2. 日焼け止め(保湿剤が肌に馴染んでから。目安は約15〜20分後)

  3. 虫よけ(日焼け止めが乾いた後、一番最後に表面に塗布)

なぜこの順番が推奨されるのか、その理由を詳しく紐解いていきましょう。


① 保湿剤は「肌の土台作り」(バリア機能のサポート)

まず最初に塗るべきなのは「保湿剤」です。 小児の皮膚は大人に比べて角層が薄く、皮脂の分泌量も少ないため、水分保持機能が未熟です。保湿によって皮膚のバリア機能を整えておくことが、後から塗る日焼け止めや虫よけの成分刺激から肌を守る第一歩となります。

② 日焼け止めは「保湿剤が馴染んでから」

次に使うのが日焼け止め(サンスクリーン剤)です。肌の上に紫外線を弾く膜を作る役割があります。

日本小児皮膚科学会でも「塗り薬(保湿剤など)→日焼け止め→虫よけ」の順番が公式に推奨されています。日焼け止めは外出の「15〜20分前」に塗布し、角層にしっかり馴染ませることが大切です。保湿剤を塗った直後のベタベタした状態に重ねると、成分が混ざってムラになりやすいためです。

<製品選びの基準と「最新の耐水性マーク」>
お子様の肌にむやみに数値の高いものを使う必要はありません。日常生活では「SPF15〜20・PA++」、海やプール、長時間の外遊びでは「SPF20〜40・PA++〜+++」を目安に選んでください。 また、汗をかく時期や水遊びの際は、2022年12月より新基準となった「UV耐水性★」または「UV耐水性★★」という表示がある製品を選ぶと安心です。

<正しい塗布量>
十分な効果を得るためには「2回重ね塗り」が鉄則です。

【顔への塗布量の目安】

    • クリームタイプ
      パール粒大(7~8mm)

    • 液状(ローション)タイプ
      1円玉大 これを手に取り、塗り残しやすい耳や首、胸元にも均一に伸ばした後、必ず同じ量でもう一度重ね塗りをしてください。

③ 虫よけは一番最後に(成分の経皮吸収リスクを防ぐため)

虫よけ(ディートやイカリジン等)は、必ず「一番最後」に塗布してください。ここが最も重要なポイントです。

CDCの渡航者向け健康ガイドライン等でも「日焼け止めを先に、虫よけを後に」と明記されています。 これには明確な理由があります。過去の臨床研究により、日焼け止めとディート成分の虫よけを不適切な順序で(あるいは混ぜて)使用すると、日焼け止めの紫外線防御効果(SPF)が最大で約30%低下することが報告されています。 さらに重要な点として、虫よけの上から日焼け止めを重ねてしまうと、日焼け止めの成分によって虫よけ成分(ディートなど)の経皮吸収(皮膚から血管への吸収)が促進されるというデータがあります。成分が体内に過剰吸収されると、小児において神経毒性等の副作用リスクが高まる恐れがあるため、「虫よけは肌の表面にとどめておく(最後に塗る)」ことが鉄則なのです。

※虫よけ成分(ディート)の年齢制限に関する注意点
日本において、ディート成分を含む虫よけは年齢によって使用制限が設けられています。

  • 6ヶ月未満の乳児 ⇒ 使用不可

  • 6ヶ月〜2歳未満 ⇒ 1日1回まで

  • 2歳〜12歳未満 ⇒ 1日1〜3回まで 小さなお子様には、年齢や回数制限のない「イカリジン(Icaridin)」成分の虫よけを選択されるのも有効な選択肢です。


🔍 よくある質問(Q&A)

Q:日焼け止めと虫よけが一つになった「兼用タイプ」を使ってもいいですか?
A: 皮膚科医の立場からは、それぞれ単独の製品を使用することをおすすめしています。日焼け止めは汗で流れるため2〜3時間おきの塗り直しが推奨されますが、それに合わせて兼用タイプを何度も塗り直すと、虫よけ成分(特にディート)の過剰摂取リスクが生じるためです。

Q:朝の登園前など、時間がなくて15分も待てません
A: 厳密に時計で15分計る必要はありません。保湿剤を塗った後、お着替えや朝食の準備を挟み、肌表面のベタつきが落ち着いたタイミングで日焼け止めを塗るという「生活の中での工夫」で十分です。継続できることが一番大切です。

Q:日焼け止めはSPF50などの高い数値のものを選んだほうが良いですか?
A: お子様の日常使いには必ずしも高い数値が必要なわけではありません。 これには理由があり、SPF値が高い製品は、紫外線を防ぐ力が強い一方で「紫外線吸収剤」などの成分が多く含まれる傾向にあります。
小児の薄い皮膚には、これらの成分が過度な刺激となり、かぶれ(接触皮膚炎)や乾燥を誘発する一因になるという推論が成り立ちます。 大切なのは「数値の高さ」よりも、「適量を塗ること」と、汗で流れることを考慮して「2〜3時間おきに塗り直すこと」です。学会も「むやみにSPFの高いものを使う必要はない」と提言しています。

Q:塗り薬(ステロイドなど)がある場合はどうすればいいですか?
A: 基本的には「塗り薬 → 日焼け止め → 虫よけ」の順です。まずお薬で湿疹や炎症を落ち着かせた上から、保護膜として日焼け止めを重ねてください。


🏥 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医からのメッセージ

子どもの肌は大人よりもずっとデリケートです。日々のスキンケアは時に手間に感じることもあるかもしれませんが、その小さな積み重ねがお子様の将来の健やかな肌を守る大きな財産となります。

日焼けをして肌が赤くなって痛がったり、日焼け止めでかぶれてしまったり、虫刺されに困った場合はぜひ「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」の皮膚科・小児皮膚科にご相談ください。

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<参考>
日本小児皮膚科学会「お役立ちQ&A「こどもの紫外線対策について」」

 

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院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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