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当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Disease Weekly Report
新年度がスタートして半月。子どもたちもそろそろ新しい環境の疲れが出てくる時期だとおもいます。
今週は、長く続いたお腹の風邪(胃腸炎)がようやく落ち着いてきた一方で、「長引く咳(ヒトメタニューモウイルス)」と「強い喉の痛み(溶連菌)」が急増しており、完全に「春の風邪」へと主役が交代しました。
胃腸炎や新型コロナウイルスが落ち着きを見せる中、ヒトメタニューモウイルスと溶連菌が目立って増えています。
【当院の診断数】
溶連菌感染症:12件 🔴(先週8件から増加・喉の痛みに警戒)
ヒトメタニューモウイルス感染症:10件 🔴(先週3件から急増・春の咳風邪!)
急性胃腸炎(嘔吐下痢):25件 🔵(先週39件から順調に減少)
RSウイルス感染症:5件 🟡(先週4件から微増・咳に注意)
インフルエンザB型:4件 🟡(先週1件から微増ですが低水準です)
水痘(水ぼうそう):1件 🟡(先週から継続)
インフルエンザA型:1件 🔵(散発)
COVID-19:0件 🔵(ゼロになりました!)
アデノウイルス/おたふくかぜ/マイコプラズマ/百日咳:すべて0件 🔵
1. 「ヒトメタニューモウイルス」が急増しています!
春先から初夏にかけて流行する「ヒトメタニューモウイルス」が10件と急増しました。熱が4〜7日と長く続き、ゼーゼー・ヒューヒューとした苦しそうな咳が出るのが特徴です。特効薬はなく、咳や鼻水を和らげるお薬(対症療法)で本人の治癒力をサポートします。咳き込んで夜眠れない、水分がとれないといった場合は早めにご受診ください。
2. 急な高熱と強い喉の痛み「溶連菌」も増加
溶連菌も12件と増えています。「急な発熱」と「喉の痛み」が特徴です。舌がイチゴのように赤くなったり(イチゴ舌)、体に細かな発疹が出たりすることもあります。溶連菌は抗生剤を飲むとスッと熱が下がりますが、心臓の合併症を防ぐために「処方された日数の抗生剤を必ず最後まで飲み切る」ことが非常に重要です。
3. 胃腸炎は減少傾向、COVID-19はゼロに!
嬉しいニュースとして、3月後半に大流行していた胃腸炎が25件まで減少し、新型コロナウイルス(COVID-19)に至ってはゼロとなりました!人込みでのマスク着用、ご家庭での手洗い・うがいの賜物ですね。この調子で基本の感染対策を続けていきましょう。
Q1. ヒトメタニューモウイルスの熱がなかなか下がりません。大丈夫でしょうか?
A. ヒトメタニューモウイルスは、熱が4〜7日(長いと1週間近く)続くことがよくあるウイルスです。熱が長引くとご家族も不安になると思います。
発熱が4日以上続く場合には、中耳炎や細菌感染症の合併を疑うケースもありますので、ヒトメタニューモウイルス感染症と診断がついていてもクリニックを受診してください。熱の高さも重要ですが、「水分がとれているか」「呼吸が苦しそうではないか」「呼びかけに対する反応は良いか」の3点が重要です。呼吸のたびに胸がペコペコ凹む(陥没呼吸)場合や、水分が全く摂れない場合は再度ご受診ください。
Q2. 咳がひどくて夜中に何度も起きてしまいます。お家でできるケアはありますか?
A. 部屋を加湿し、寝る時は少し上半身を高くしてあげると呼吸が楽になります。乾燥すると咳が出やすくなるため、寝室は湿度50〜60%を目安に加湿してください。また、平らに寝そべると鼻水が喉の奥に流れ込んで咳き込みやすくなります(後鼻漏)。抱き上げてあげる、またはクッションなどを背中に入れて、少し上体を起こした姿勢(半座位)にしてあげると、咳が和らぐことが多いです。
Q3. 溶連菌の検査は、熱が出たらすぐにした方がいいですか?
A. 熱が出た直後だと、菌の量が少なくて陰性(偽陰性)になってしまうこともあります。 発熱から半日〜1日程度経過し、喉の赤みや痛みがしっかり出てからのほうが、検査の精度が高くなります。検査の感度は約80%です。ただし、明らかに周囲で溶連菌が大流行している、喉の痛みが強すぎて水分もとれないような状況であれば、時間を問わず早めにご受診ください。
ご家族の皆様へ
4月も半ばを過ぎ、新しい保育園や幼稚園、学校の生活で、子どもたちも知らず知らずのうちに気を張り、疲れが溜まっている頃です。そこへ「春の咳風邪」や「溶連菌」がやってくると、あっという間に体調を崩してしまいます。 お父さん、お母さんも、看病や仕事の調整で本当に大変な時期かと思いますが、今は「休むことも大切なお仕事」と割り切って、親子でゆっくり過ごす時間を確保していただきたいと思います。何か不安なことがあれば、いつでも「森のこどもクリニック小児科・皮膚科」が皆様をサポートいたします!
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
© Morino Kodomo Clinic
