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当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Disease Weekly Report
いよいよ3月も最終週となりました。今週は、「お腹の風邪(胃腸炎)がさらに勢いを増しており、流行の主役となっている」状況です。インフルエンザB型は低い水準で落ち着いていますが、ヒトメタニューモウイルスなど「春の咳風邪」が少し増えており、新年度のスタートに向けて油断できない状況が続いています。
胃腸炎が64件と先週からさらに増加し、現在最も流行している感染症です。また、春先に多い咳のウイルスも少し目立ってきました。
【当院の診断数】
急性胃腸炎(嘔吐下痢):64件 🔴(先週60件からさらに増加・現在流行の主流)
インフルエンザB型:25件 🔵(先週28件から横ばい・低い水準で推移)
溶連菌感染症:8件 🟡(先週7件から微増)
COVID-19:3件 🔵(先週6件から減少)
ヒトメタニューモウイルス感染症:3件 🟡(先週1件から増加・春の咳風邪に注意)
アデノウイルス:2件 🔵(先週3件から微減)
RSウイルス感染症:1件 🔵(散発)
インフルエンザA型:0件 🔵(終息)
水痘(水ぼうそう):0件 🔵(終息)
1. 胃腸炎が60件を超え、流行のピークを迎えています
先週に続き、胃腸炎がさらに増えています。突然の嘔吐で始まり、下痢が長引くケースが多いです。新しい環境(入園・入学・進級)を前に、お腹の調子を崩すお子さんが増えています。家庭内感染を防ぐためにも、処理時の「次亜塩素酸ナトリウム(薄めた塩素系漂白剤)」での消毒と、石鹸での手洗いを徹底してください。アルコール消毒は効きにくいので注意です。
2. 春の咳風邪「ヒトメタニューモウイルス」が増加傾向
春から初夏にかけて流行するヒトメタニューモウイルスが3件確認されました。熱が数日続き、咳がひどく、ゼーゼー・ヒューヒューする(喘息のような)症状が特徴です。RSウイルスと似ていますが、少し大きいお兄ちゃん・お姉ちゃんもかかります。夜眠れないほどの咳が出る場合は、早めにご相談ください。
3. 【最重要】4月からの新生活に向けて、予防接種の最終確認を!
4月から保育園や幼稚園、小学校での集団生活が始まるご家庭も多いと思います。集団生活は感染症をもらうリスクも高まります。特にMR(麻疹・風疹)第1期・第2期、水痘(水ぼうそう)などの定期接種、そして任意接種であるおたふくかぜワクチンは、重症化を防ぐために極めて重要です。母子手帳を今一度確認し、打ち忘れがある場合は、3月中に接種できるようスケジュールをご相談ください。
Q1. 胃腸炎でお休みしていましたが、4月1日の入園式(始業式)には行けますか?
A. 「嘔吐がおさまり、いつもの食事がとれていて、下痢便がオムツやトイレからはみ出さない」状態であれば、多くの場合登園可能です。
ただし、園によっては「解熱後◯日」「下痢が完全に止まってから」など独自のルールを設けている場合があります。新しい環境でのスタートですので、無理をさせず、事前に園の基準を確認しておくのが安心です。
Q2. ヒトメタニューモウイルスと診断されました。RSウイルスとは違うのですか?
A. 違うウイルスですが、症状は非常によく似ています。
ヒトメタニューモウイルスは、RSウイルスと同様に気管支炎や肺炎を引き起こす「下気道感染症」の原因ウイルスです。RSウイルスは乳幼児が重症化しやすいですが、ヒトメタニューモウイルスはもう少し年齢が上のお子さん(3〜5歳頃)でも熱が長引き、咳がひどくなる傾向があります。どちらも特効薬はないため、症状を和らげる治療(対症療法)を行います。
Q3. 4月から保育園に入園します。すぐに風邪をもらってこないか心配です。予防方法はありますか?
A. 集団生活の最初は、どうしても様々なウイルスをもらってしまいます。焦らず「休むことも大切なお仕事」と捉えてあげてください。
入園して最初の数ヶ月は、次々と新しい風邪をもらって熱を出すのが普通です(よく「保育園の洗礼」と呼ばれます)。これを完全に防ぐことは難しいため、帰宅後の「手洗い・お着替え」を習慣づけることと、たっぷりの「睡眠」で体力を回復させることが一番の予防になります。体調を崩した時は無理に登園させず、しっかり休ませてあげることも、お子さんの丈夫な体づくりに繋がりますよ。ご家族も無理をなさらず、困った時はいつでも当院を頼ってください。
ご家族の皆様へ
いよいよ4月、新しい環境での生活が始まります。ワクワクする反面、環境の変化はお子さんにとってもご家族にとっても知らず知らずのうちにストレスとなり、免疫力が下がる原因にもなります。
胃腸炎が流行しており、春の咳風邪も出始めていますが、焦らずしっかり休養をとることが、元気に新年度を迎えるための一番の近道です。「家族とともに未来を担うこども達の健やかな成長と幸せを目指す」という理念の下、スタッフ一同で皆様をサポートしてまいります。不安なことがあれば、いつでも「森のこどもクリニック」へご相談ください。
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
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