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当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Disease Weekly Report
今週は、「冬の主役だったインフルエンザが去り、春特有の呼吸器トラブルが急増した」1週間でした。インフルエンザB型はほぼ終息しましたが、季節の変わり目や新生活の疲れからか、喘息発作やクループ症候群で苦しそうに呼吸をするお子さんが増えています。
インフルエンザB型は1件のみ。胃腸炎は横ばいです。感染症の数値には表れない「呼吸の苦しさ(喘息・クループ)」が今週の大きなトピックです。
【当院の診断数】
急性胃腸炎(嘔吐下痢):39件 🟡(先週35件から微増・高止まり)
溶連菌感染症:8件 🟡(先週10件から微減ですが継続中)
RSウイルス感染症:4件 🟡(先週1件から増加・咳に注意)
ヒトメタニューモウイルス感染症:3件 🔵(微減)
COVID-19:2件 🔵(横ばい)
インフルエンザB型:1件 🔵(ほぼ終息)
水痘(水ぼうそう):1件 🔵(先週から継続)
インフルエンザA型:0件 🔵
アデノウイルス:0件 🔵
おたふくかぜ:0件 🔵
マイコプラズマ:0件 🔵
1. インフルエンザB型、ついに終息!
あんなに猛威を振るっていたB型が、今週はたったの1件。ようやく冬の流行が終わりました。お疲れ様でした!これからは、新年度の集団生活で新しくもらう「春の風邪」への対策にシフトしていきましょう。
2. 寒暖差と疲れによる「喘息(ぜんそく)発作」に注意
今週は「ゼイゼイ、ヒューヒュー」という苦しそうな呼吸で受診されるお子さんが非常に多かったです。新生活の緊張や疲れに加え、冬から春への季節の変わり目、さらに花粉や黄砂などの刺激が重なり、気道が敏感になっています。
3. 夜中に突然「ケンケン」と咳き込む「クループ症候群」
オットセイの鳴き声や犬が吠えるような「ケンケン、ガウガウ」という咳が出る「クループ症候群」も目立ちました。喉の奥(声帯のあたり)が腫れる病気で、夜間に悪化しやすいのが特徴です。
Q1. 「ゼイゼイ」と「ケンケン」、どう見分ければいいですか?
A. 「ゼイゼイ(喘息)」は吐く時にヒンヒンし、「ケンケン(クループ)」は吸う時に苦しいのが特徴です。 喘息は気管支が狭くなるため、息を吐く時に「ゼイゼイ、ヒューヒュー」という音が聞こえます。対してクループは、喉の入り口(上気道)が腫れるため、息を吸い込む時に「ヒーーッ」という音がしたり、犬が吠えるような「ケンケン、ガウガウ」という咳が出たりします。どちらも呼吸が苦しそうな点では共通しており、早めの受診が必要です。
Q2. 夜中に突然「ケンケン」と咳き込んだら、どう対処すればいいですか?
A. まずは加湿をして、上体を少し起こして座らせ、落ち着かせましょう。基本は室内をしっかり加湿(湿度60%前後)し、水分を少しずつ摂らせてください。泣くと喉の腫れがひどくなるため、抱っこして安心させてあげることが大切です。ただし、「肩で息をしている」「顔色が悪い(青白い)」「喉の仏のあたりがペコペコへこむ」場合は、夜間でも至急救急外来を受診してください。
Q3. 喘息の診断を受けたことがないのにゼイゼイします。これって喘息ですか?
A. 小さなお子さんの場合、風邪のたびにゼイゼイする「喘息様気管支炎」のことも多いです。 3歳未満のお子さんは気道が狭いため、普通のウイルス感染でもゼイゼイしやすいです。これを何度も繰り返すうちに「喘息」という診断に移行することもあります。当院で、今の症状が一時的なものか、継続的で繰り返して治療や予防が必要な喘息かを慎重に見極め、お子さんに合った吸入や内服を提案しています。
ご家族の皆様へ
新生活が始まり、お子さんも保護者の皆様も、心身ともにエネルギーを使っている時期だと思います。インフルエンザが消えても、呼吸器のトラブルや胃腸炎など、春特有の波はやってきます。夜間の呼吸が不安な時、新生活で体調を崩した時、いつでも「森のこどもクリニック小児科・皮膚科」を頼っていただきたいと思います。
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
© Morino Kodomo Clinic
