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お子さんのアレルギーについて、「卵を食べたら10分位でじんましんが出てきた」「パン粥をたべたら口周りが赤くなって、だんだんゼイゼイしてきた」といった話はよく聞きますよね。しかし、中には「普段は食べられるのに、食べた後に運動するとアレルギー症状が出る」という、ちょっと変わったアレルギーがあるのをご存知でしょうか?
それが、今回お話しするFDEIA(Food-Dependent Exercise-Induced Anaphylaxis:食物依存性運動誘発アナフィラキシー)です。舌を噛みそうな長い名前ですが、簡単に言うと「特定の食べ物を食べた後に運動が加わることで、全身に強いアレルギー症状(アナフィラキシー)が引き起こされる病気」のことです。
FDEIAの症状は、一般的な食物アレルギーと同じように、以下のようなものがあります。
これらの症状が、食べたものだけでは出ずに、運動と合わさることで初めて出現したり、より強く出たりするのがFDEIAの大きな特徴です。
FDEIAが起こるシチュエーションは、お子さんの日常にも潜んでいます。例えば、こんなケースが考えられます。
このように、「アレルギーの原因となる食べ物を食べる+運動する」という2つの条件が揃うと症状が出やすくなります。特に、小麦(パン、麺類など)や甲殻類(エビ、カニなど)が原因となることが多いですが、そば、ピーナッツ、乳製品など、様々な食品で起こり得ます。
また、運動だけでなく、痛み止め(NSAIDs)を飲んだ後や、体調が悪い時、疲れている時なども症状が出やすくなることがあります。
もしお子さんがFDEIAと診断された場合、最も大切なのは「原因となる食べ物を食べた後には、運動を控える」ことです。
FDEIAは、アナフィラキシーという重篤なアレルギー反応を起こす可能性があるため、適切な診断と対策が非常に重要です。
「もしかして、うちの子もFDEIAなのかな?」と心配になったり、気になる症状がある場合は、自己判断せずに、ぜひ当院にご相談ください(044-739-0888)。私たち小児科学会認定小児科専門医が、お子さんの症状や状況を詳しくお伺いし、適切な検査や診断、そしてこれからの生活のアドバイスをさせていただきます。
当クリニックでは、お子さんのアレルギーについて、エビデンスに基づいた最新の知見と、お子さん一人ひとりに合わせた丁寧な説明を心がけています。ご家族の皆様が安心して子育てできるよう、全力でサポートさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)