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「朝起きられない」「午前中はだるくて何もできない」「立ちくらみがする」…もしかして、お子様にこんな症状はありませんか?
実は、これらの症状は「起立性調節障害」のサインかもしれません。
起立性調節障害とは、自律神経のバランスが崩れることで、血液循環がうまくいかなくなり、立ちくらみやめまい、動悸、疲労感などの症状が現れる病気です。
思春期の子供に多く、中学生の10人に1人がかかるとされ、不登校の児の3-4割にみられるといわれています。約40%において成人期にも症状が続くという報告もあります。
これらの症状は、朝や午前中に強く、午後になると軽くなることが多いです。
夜に目が覚めてしまい眠れず、昼夜逆転になってしまうこともあります。
起立性調節障害の原因は、まだ完全には解明されていませんが、自律神経の乱れが大きく関わっていると考えられています。
自律神経は、体の機能を調整する神経で、交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は、体を活動的にする神経で、副交感神経は体をリラックスさせる神経です。
起立性調節障害では、これらの神経のバランスが崩れ、起立時に血圧を上げる働きがうまくいかなくなるため、脳への血流が不足し、様々な症状が現れると考えられています。
起立性調節障害の診断は、問診、診察、起立試験などによって行われます。
鉄欠乏性貧血、心疾患、てんかんなどの神経疾患、甲状腺などの内分泌疾患など基礎疾患を除外が重要です。
起立試験では、ベッドに横になった状態と立った状態で血圧と脈拍を測定し、変化を調べます。
起立性調節障害の治療は、症状や程度に合わせて、環境調整、生活指導、運動療法、薬物療法などを行います。
学童期・思春期のお子様に起立性調節障害の症状が見られる場合は、早めに小児科を受診しましょう。
<参照>
・日本小児心身医学会HP「起立性調節障害」
・東京逓信病院HP「学童・思春期に多い起立性調節障害」
「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」では、お子さんの健やかな成長をサポートするため、丁寧でわかりやすい説明と、お子さんに寄り添った診療を心がけています。
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)