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当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Disease Weekly Report
今週は、「冬の感染症がしぶとく残りつつ、春の足音(新しいウイルス)が聞こえてきた」1週間でした。順調に減っていたインフルエンザB型が下げ止まりを見せ、新たに「長引く咳」が特徴のヒトメタニューモウイルスなども顔を出し始めています。
インフルエンザB型と胃腸炎は依然として多くのお子さんが苦しんでいます。また、溶連菌が少し増え、春先に多い咳のウイルスが散見されます。
【当院の診断数】
急性胃腸炎(嘔吐下痢):48件 🟡(先週55件から微減ですが依然多数)
インフルエンザB型:44件 🟡(先週37件から微増・下げ止まり)
溶連菌感染症:8件 🟡(先週5件から微増・喉の痛みに注意)
RSウイルス感染症:3件 🔵(微増)
COVID-19:3件 🔵(微増)
ヒトメタニューモウイルス感染症:2件 🟡(新規・春の咳風邪)
アデノウイルス:1件 🔵(散発)
水痘(水ぼうそう):1件 🟡(先週に引き続き発生)
インフルエンザA型:0件 🔵(終息)

1. インフルエンザB型が下げ止まり、胃腸炎もしぶとい
先週まで順調に収束に向かっていたインフルエンザB型ですが、今週は44件と少し盛り返してしまいました。また、胃腸炎も48件と高水準で横ばいです。卒園式などの大切な行事も多い時期ですので、ご家庭での基本的な手洗い・うがい、十分な睡眠は引き続き意識してあげてください。
2. 「ヒトメタニューモウイルス」や「RSウイルス」にご注意を
春から初夏にかけて流行しやすい「ヒトメタニューモウイルス(2件)」や「RSウイルス(3件)」が確認されました。どちらも「熱が長引く」「咳がひどく、ゼーゼー・ヒューヒューする」のが特徴です。ただの風邪かな?と思っても、咳がひどくて夜眠れないような場合は、早めにご相談ください。
3. 溶連菌が少し増えています
「急な発熱」と「強い喉の痛み」を伴う溶連菌感染症が8件と少し増えています。溶連菌は抗生剤をしっかり飲み切ることが大切な感染症です。イチゴのように舌が赤くなったり、体に細かい発疹が出たりした場合は要注意です。
Q1. ヒトメタニューモウイルスは、どうやって診断するのですか?特効薬はありますか?
A. インフルエンザなどと同様に、鼻の奥の粘膜を綿棒でこすって検査します。特効薬はありません。 ウイルスをやっつける専用のお薬はないため、咳止めや痰を切るお薬、必要に応じて気管支を広げるお薬や吸入など(対症療法)で、お子さんの自己治癒力をサポートしながら回復を待ちます。呼吸が苦しそうな場合や、水分が摂れない場合はすぐに受診してください。
Q2. 溶連菌と診断されました。熱が下がったら保育園に行っていいですか?
A. 抗生剤を飲み始めてから24時間以上経過し、熱がなく元気であれば登園可能です。 ただし、溶連菌は「熱が下がったから」といって自己判断でお薬をやめてしまうと、後からリウマチ熱や急性腎炎といった合併症を引き起こすことがあります。処方された抗生剤は、必ず医師の指示通り(通常10日間)最後まで飲み切るようにしてください。
Q3. 胃腸炎の後、牛乳やヨーグルトはいつからあげていいですか?
A. ウンチが普段通りの固さに戻ってから、少しずつ再開してください。 胃腸炎の後は腸の粘膜が弱っており、乳製品に含まれる乳糖をうまく消化できず、下痢をぶり返すことがあります(二次性乳糖不耐症)。ウンチの状態が完全に良くなるまでは、乳製品や油っぽいものは控えるのが安心です。
ご家族の皆様へ
卒園・卒業シーズンというハレの日に、お子さんが体調を崩してしまうと本当に心配だと思います。インフルエンザB型の波がしぶとく残っていますが、春はもうすぐそこです。お子さんの「長引くお熱」や「苦しい咳」に寄り添い、少しでもご家族の不安を取り除けるよう丁寧な診療を続けてまいります。何かあれば、いつでも「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」へご相談ください。
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
© Morino Kodomo Clinic
