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当院の定点観測データに基づく、地域の感染症週報「もりのこIDWR」をお届けします。
※IDWR=Infectious Disease Weekly Report
今週は、まさに「お腹のトラブル警報」と言える状況です。 インフルエンザB型がさらに増加し、胃腸炎(感染性腸炎)も急増しています。
先週に引き続きインフルエンザB型が拡大しているほか、胃腸炎の増加ペースが上がっています。
【当院の診断数】
インフルエンザB型:134件 🔴(過去最多レベル・拡大中)
急性胃腸炎(嘔吐下痢):93件 🔴(先週74件から急増)
COVID-19:7件 🔵(微増)
溶連菌感染症:7件 🟡(減少)
インフルエンザA型:3件 🔵
アデノウイルス:1件 🔵(散発)
RSウイルス:1件 🔵(散発)
1. インフルエンザB型と胃腸炎、どっち?
今週だけで合計200名以上のお子さんが、この2つの感染症にかかっています。 どちらも「嘔吐・腹痛」を伴うため、ご家庭での判断は非常に困難です。
インフルエンザB型
「熱」が先行することが多いですが、熱が低くてもお腹だけ痛がるケースもあります。
胃腸炎
「突然の嘔吐」から始まることが多く、熱はないか、微熱程度の場合もあります。
共通の対策: どちらであっても、脱水を防ぐために最終嘔吐から2時間程度の間をあけてOS-1などを「スプーン1杯ずつ、5分おき」に与えてください。一気に飲むと吐いてしまいます。
2. 家族感染を防ぐ「処理」の徹底を
胃腸炎が90件を超えました。嘔吐物の処理が甘いと、家族全員が全滅する可能性が高まってしまいます。アルコール消毒は胃腸炎(ノロウイルスなど)には効きにくいです。「次亜塩素酸ナトリウム(薄めたキッチンハイターなど)」で消毒し、処理した後は必ず石鹸で手洗いをしてください。
3. 溶連菌は落ち着きましたが油断禁物
先週増え始めた溶連菌は7件と落ち着きました。しかし、RSウイルスやアデノウイルスが1件ずつ出ています。季節の変わり目は多様なウイルスが顔を出しますので、引き続き観察が必要です。
Q1. 「熱はないけど吐いています」。受診すべきですか?
A. 嘔吐が複数回続くなら、受診をおすすめします。 熱がなくても「胃腸炎」の可能性が高いです。また、インフルエンザB型の初期症状である可能性もゼロではありません。特に「水分が摂れない」「おしっこが出ない」場合は受診してください。
Q2. インフルエンザB型と胃腸炎、同時にかかることはありますか?
A. 稀ですが、あり得ます。 また、「インフルエンザB型で弱っているところに、胃腸炎をもらってしまう」というケースもあります。人混みを避け、手洗いを徹底、マスクを装着することが唯一の防御策です。
Q3. 検査キットで両方わかりますか?
A. インフルエンザはわかりますが、胃腸炎のウイルス特定は通常行いません。 インフルエンザは鼻の検査やnodoca検査(インフルエンザAI診断機器)ですぐにわかります。一方、胃腸炎(ノロ・ロタなど)は特効薬がなく、どのウイルスでも「整腸剤と水分補給」という治療方針が変わらないため、重症例を除きウイルス特定検査は行わないことが一般的です。
・発熱や咳、嘔吐・下痢などで小児科一般外来を受診する場合は、こちらのWeb予約ページから。
・WEB問診表は受診前に登録していただけるとスムーズです。
・AIカメラでのインフルエンザ診断機器「nodoca」は綿棒を使用せず痛くない検査です。希望があった場合に使用しています。
<参考>
当院Blog「インフルエンザ検査が「痛くない」時代へ!AI搭載「nodoca」導入のお知らせ ~もう、あの“鼻グリグリ”で泣かなくていい?~」
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Instagram: 武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
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