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最近、「新型コロナウイルス感染症」がまた話題になっているのをご存じでしょうか?
「えっ、もう落ち着いたんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。実は今、アジアの一部の国で感染が再び広がっており、日本でも注意が必要な状況になっています。
この記事では、小さなお子さんを持つ保護者の方に向けて、今のコロナの流行状況や、今後の対策についてわかりやすくご紹介します。
2025年5月現在、ベトナムやインド、シンガポールなどのアジア諸国で、新型コロナウイルス感染症の再流行が見られています。
ベトナム・ホーチミン市では、1週間に1,000人以上の新規感染者が報告され、重症化するケースや入院が必要な人も増加。
インドや中国でも、感染拡大が続いています。
シンガポールでも感染者数が倍増し、医療機関への負担が増しているとの報告も。
これらの国々では、日本と同様に高温多湿な気候であるにもかかわらず感染が拡大しており、季節に関係なく注意が必要なウイルスであることがわかります。
「はい、十分に可能性があります」。
現在のところ日本では大きな流行にはなっていませんが、海外からの渡航者や帰国者によってウイルスが国内に持ち込まれるリスクは常にあります。特に夏休みやお盆など、人の移動が活発になる時期には、感染拡大の引き金になることも。
しかも、今流行している変異株「JN.1」系統やアジアで流行している変異株は、これまでのワクチンや感染歴でできた免疫をすり抜けやすい特徴があると言われています。
「こどもはコロナにかかっても軽くすむんでしょ?」と思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
特に以下のようなお子さんは注意が必要です。
乳幼児(特に1歳未満)
持病がある子(ぜんそく、心臓病、免疫疾患など)
ワクチンをまだ接種していない子ども
最近の報告では、発熱、せき、鼻水に加えて、嘔吐や下痢などの消化器症状が出るケースも増えてきています。また、高熱が数日続くケースや、肺炎に近い症状を起こす場合もあり、「ただの風邪」とは違う経過をたどることがあるのがコロナの怖いところです。
さらに、最近とくに注目されているのが「後遺症(いわゆるロングコビッド)」です。
大人に比べて少ないとはいえ、子どもにもコロナ後の後遺症が報告されています。
具体的には、
だるさ(倦怠感)
集中力の低下(ぼーっとする、忘れっぽくなる)
頭痛や筋肉痛
息切れ
咳が長く続く
味覚・嗅覚の異常
などが数週間〜数か月続くケースもあります。
特に、学校生活や遊び・運動が制限されてしまうことで、成長発達や精神面にも影響を与えることがあるため、決して軽視できません。
「治ったからもう大丈夫」ではなく、回復後も様子をしっかり見守ることが大切です。
今後の流行に備えて、以下のような対策を改めて見直しておくと安心です。
基本ですがとても大切です。特に園や学校から帰ったら、まず手洗い!
状況に応じて、混雑した場所や体調の悪い時はマスクを着用しましょう。
お子さんのワクチン接種歴を確認しましょう。必要に応じて、小児科医に相談を。
少しでも「いつもと違う」と感じたら、無理をせず早めに受診を。とくに発熱や呼吸苦があるときはすぐにご相談ください。
アジア各国で新型コロナウイルス感染症が再流行中です。
日本でも今後、感染が広がる可能性があります。
子どもも重症化することがあるため、注意が必要です。
手洗い、マスク、ワクチン、体調管理を見直しましょう。
私たち医療者も、これまでの経験を活かしながら、しっかり備えていきます。
何か気になることがあれば、いつでも「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」までご相談くださいね。
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)