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「おむつも替えたし、ミルクも飲んだ。眠っているはずなのに、なぜか泣き止まない…」
そんな経験、子育て中のママ・パパなら一度はあるのではないでしょうか。
赤ちゃんが泣くのは当たり前。でも、“理由がわからない泣き”が続くと、親としてはとても心配になりますよね。
この記事では、小児科専門医の視点から「赤ちゃんが泣き止まない」原因とその対処法について、分かりやすく解説します。
赤ちゃんにとって泣くことは「ことば」の代わりです。
「おなかがすいたよ」「抱っこしてほしい」「眠れないよ」「何か気持ち悪いよ」――そうしたすべての思いを、泣くことで伝えています。
ただ、親としてつらいのは、あらゆるお世話をしても泣き止まないときです。
赤ちゃんが泣き止まないとき、以下のような原因が考えられます。
新生児や乳児は、消化機能が未熟なため、お腹のガスや便秘で不快感を覚えることがあります。
「お腹がパンパン」「うんちが数日出ていない」などがあれば、小児科へ相談してみましょう。
生後2〜4か月ごろからよく見られる「夕方になると決まって泣く」現象です。
理由ははっきりしていませんが、昼と夜の区別がまだついていないことや、一日の刺激で疲れてしまうことなどが関係していると考えられています。
対策としては、夕方になる前に静かな環境にしたり、抱っこやおんぶで安心させてあげたりすると落ち着くことがあります。
生後6か月以降の赤ちゃんに多く見られる「夜中に突然泣き出す」現象。
脳が発達して睡眠サイクルが複雑になる時期で、眠りが浅くなったタイミングで覚醒しやすいことが原因とされています。
夜泣きが続いても、ほとんどの子どもは1歳半〜2歳ごろには落ち着いてきます。
焦らず、生活リズムを整えながら見守っていきましょう。
夜泣きがひどい場合は漢方での治療を検討しますので、ご相談ください。
赤ちゃんは大人よりも敏感です。部屋が暑すぎたり寒すぎたり、大きな音がしたりすると不快で泣くことがあります。
室温は20〜24度、湿度は50〜60%を目安にすると快適に過ごしやすいです。
いつもと違う泣き方(高く鋭い声・弱々しい声)、ぐったりしている、発熱がある、母乳やミルクを飲まないなどの症状があるときは、病気の可能性もあります。
不安なときは、迷わず小児科を受診しましょう。
泣いている赤ちゃんに対応するのは、体力も気力も使います。
でも、親が疲れてしまっては元も子もありません。以下のことを意識してみてください。
パートナーや家族、地域の支援(保健師さん・育児相談・ファミリーサポートなど)を頼りましょう。
泣いている=すぐに危険、ではありません。泣いていても元気そうで、熱やぐったり感がなければ、様子を見てよいケースが多いです。
「泣かせっぱなしでかわいそう…」と罪悪感を持つ方も多いですが、赤ちゃんが泣く=悪いことではありません。
泣かせる時間も含めて、赤ちゃん自身が刺激を受けて成長していくのです。
赤ちゃんが泣き止まないとき、親は「自分の対応が悪いのか」と思ってしまいがちです。
でも、泣き止まないのは、赤ちゃんの個性であり、成長過程のひとつ。
多くのケースは時間とともに落ち着いていきます。
それでも心配なとき、不安なときは、いつでも小児科にご相談ください。
「泣くこと」にも理由がある。
一緒にそのサインを読み取りながら、赤ちゃんと向き合っていきましょう。
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<参考>
・厚生労働省HP「赤ちゃんが泣きやまない 泣きへの理解と対処のために」
・教えて!ドクター「赤ちゃんが泣き止まない」
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)