ブログ
Blog
Blog
夏休みといえば、家族での海水浴や川遊び、プールが楽しみな季節ですね。しかしその反面、「こどもの水の事故」は毎年のように発生しており、時には命に関わる重大な事故につながることもあります。
今回は親御さんが知っておきたい「水の事故を防ぐためのポイント」をお伝えします。
映画やドラマでは、大声で助けを呼ぶ溺者の姿をよく見ますが、実際にこどもがおぼれる時、多くの場合は声も出せず、静かに沈んでいきます。
つまり、目を離して数秒で“気づかないうちに”命の危険にさらされることがあるのです。
特に以下のようなシーンでは注意が必要です:
浅いビニールプールで遊んでいるとき(数cmの水でも事故は起きます)
すぐ近くに大人がいたのに「気づかなかった」ケース
子どもが突然姿を消して、探したら水の中にいた…
こまめな声かけと子どもから目を離さないことが、最も大切です。
水の事故が起きたとき、パニックになってもがいてしまうと体力を消耗し、かえって沈みやすくなります。
**そんなときの合言葉が「浮いて待て!」**です。
無理に泳ごうとせず、背浮きの姿勢で浮かびながら助けを待つ
ペットボトルや発泡スチロールなど、浮くものにしがみつく
子どもと一緒に、事前に「浮く練習」をしておくのも有効です
家族でレジャーに出かける前に、ぜひこの合言葉を覚えて、練習しておきましょう。
海や川、深めのプールなどでは、浮き輪だけでは不十分です。
おすすめしたいのは、しっかりと身体にフィットする「ライフジャケット」の着用です。
サイズが合っていないと逆に危険です。購入時は試着を。
肩ひもに取っ手がついているタイプは、緊急時に引き上げやすくおすすめです。
安価な簡易ベストではなく、国の基準(国土交通省認定など)をクリアしたものを選びましょう。
砂浜や川辺では、ガラス片や鋭利な石、濡れて滑りやすい岩場など、思わぬ危険があります。
ビーチサンダルよりも、足にしっかりフィットし滑りにくい「ウォーターシューズ」の着用が断然おすすめです。
サンダルは脱げやすく、足を守れない
滑って転倒 → 頭を打って溺れる事故も…
河川敷では流木やヌメリで転倒する例もあります
川は一見穏やかに見えても、流れの強い場所や深みが突然現れることがあります。
子どもがもし流されたとき、すぐに受け止められるように「親は子どもよりやや川下に立つ」といいでしょう。
「川上から見守る」では助けにくい
両手が空くよう、スマホは首から下げたり、濡れてもいいよう準備を
浅瀬でも急に足を取られることがあるので、過信は禁物です
子どもは本能的に水遊びが大好きです。しかし、その裏には常にリスクが潜んでいることを忘れてはいけません。
ほんの数秒の気のゆるみが、大切な命を奪ってしまう可能性があります。
私たち大人にできるのは、正しい知識と備えを持って、子どもたちの命を守ることです。
「浮いて待て!」「ライフジャケット着用」「親は川下」
この3つをぜひ覚えて、家族みんなで安全に夏を楽しみましょう!
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)