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赤ちゃんが、突然ブルブルっと身震いをするような動きを見せて、驚いたことはありませんか?
「寒いのかな?」「てんかんの発作?」「病気じゃないの?」と、心配になる親御さんも多いと思います。
実はそれ、「身震い発作(みぶるいほっさ)」と呼ばれる、乳幼児期によく見られる良性の反応かもしれません。
今回は、小児科専門医の立場から、「乳幼児の身震い発作」について、わかりやすく具体的にご説明します。
「身震い発作」は、主に生後数か月から2歳くらいの乳幼児に見られる、主に授乳中や食事中に数秒間肩をすくめて身震いするような動きのことを指します。
医学的には「benign shuddering attacks(良性の震え発作)」などと呼ばれます。
赤ちゃんが急に体をブルッと震わせる
寒くない状況でも震える
一度だけでなく、1日に何回か起こることも
意識はハッキリしていて、震えた後は何事もなかったように元気
例えば、離乳食を食べている時や、遊んでいる最中、抱っこしている時などに突然体を震わせることがあります。でも、震えの後はニコニコしていたり、普通に動いていたり…。これが「身震い発作」の典型的なパターンです。
正確なメカニズムはまだ完全には解明されていません。
一方で、けいれんやてんかんなどの発作と似ていることもあるため、次のような様子が見られた場合は小児科の受診をおすすめします。
震えが長く続く(10秒以上)
発作の間に意識がない・ボーッとしている
手足が硬直する・ガクガクと痙攣する
発熱・吐き気・ぐったりしているなど、他の症状を伴う
家族にてんかんの既往がある
「ただの震え」と思っても、こうした症状がある場合は医師の判断が必要です。心配であれば、スマホで動画を撮っておくと、小児科受診時にとても役立ちます。
乳幼児の身震い発作は、多くが成長とともに自然におさまる良性の現象です。
ただし、見分けが難しい場合もあるので、「何かおかしいかも」と思ったときは、迷わず相談してください。
発作の様子をメモや動画で記録
発熱や体調不良があれば、まずはそちらの対応を
乳幼児の身震い発作は、見た目にびっくりするかもしれませんが、ほとんどが成長とともに自然に消えていく現象です。でも、「いつもと違う」「様子がおかしい」と感じたら、お子さんの“いつも”を知っている親御さんの直感が何より大切です。
心配な時は、ぜひお気軽にご相談ください。
「乳幼児の身震い発作」は多くの場合、てんかんとは異なる反応
けいれんやてんかんとの違いをしっかり見極めることが大切
不安な時は動画撮影&小児科受診がおすすめ!
森のこどもクリニックでは、発達やけいれんに関するご相談も随時お受けしています。
「こんなことで相談してもいいのかな?」という内容でも、どうぞご遠慮なくご相談くださいね。
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)