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春から初夏にかけて、あるいは秋の始まりなど、新しい環境がスタートする「新生活」の季節。保育園や幼稚園への入園、小学校への入学、あるいは進級やクラス替えなど、こども達を取り巻く環境は大きく変化します。 パパやママも準備で大忙しかと思いますが、実はこども達も、私たちが想像している以上に小さな心と体で「新しい世界」に一生懸命適応しようと頑張っています。
本日は、日本専門医機構認定小児科専門医の視点から、そんな新生活の時期によく見られる「こどものストレスサイン(夜泣き・チックなど)」とその接し方についてお話ししたいと思います。
私たち大人は、疲れたりストレスを感じたりすると「あー、疲れた!」「今日は大変だった」と言葉にして発散することができますよね。しかし、こども達はまだ自分の複雑な感情や疲労感をうまく言語化することができません。
その結果、言葉にできない不安や緊張が、体調の変化や行動のサインとして表に出てくることがあります。これは決しておかしなことではなく、新しい環境に対するごく自然な反応(適応過程)であることがほとんどです。
具体的に、どのようなサインが出やすいのでしょうか。代表的なものをいくつか挙げてみましょう。
夜泣き・睡眠の乱れ
今まで朝までぐっすり眠れていたのに、突然夜中に泣き叫んで起きたり、寝付きが悪くなったりすることがあります。日中の強い刺激や緊張の糸が、夜になって夢や寝言、夜泣きという形で表れる現象です。
チック症状
「頻繁にまばたきをする(瞬目)」「ん、ん、と咳払いのような声を出す(音声チック)」「首を振る」といった無意識の動作がチックです。緊張や疲れが引き金となって出やすくなることが分かっています。
身体の不調(お腹が痛い、頭が痛い)
とくに朝、登園・登校前になると「お腹が痛い」「気持ち悪い」と訴えることがあります。仮病ではなく、自律神経の乱れから実際に胃腸の動きが悪くなり、痛みを感じていることが多いのです。
赤ちゃん返り・甘えが強くなる
急に「抱っこ!」と離れなくなったり、一人でできていた着替えやトイレを嫌がったりします。親御さんの愛情を再確認し、安心感を得ようとする防衛本能の一つです。
こうしたサインが見られたとき、親御さんとしては「早く環境に慣れさせなきゃ」「なんとかして直さなきゃ」と焦ってしまうかもしれません。日々こども達を診察している立場からアドバイスしたいのは、以下の4つのポイントです。
1. まずは「頑張り」を丸ごと受け止める
「どうして泣くの!」「もうお兄ちゃんでしょ!」と励ましたり叱ったりするのではなく、「新しいお部屋、ドキドキしたね」「毎日頑張ってて、えらいね」と、こどもの気持ちを代弁し、まずはそのまま受け止めてあげてください。
2. チック症状は「指摘しない・気にしない」
チックが出たとき、「まばたき多いよ、やめなさい」と指摘するのは逆効果です。本人は無意識で行っているため、指摘されることでかえって意識してしまい、不安や緊張が増して症状が長引くことがあります。大人は「見守る」姿勢を貫き、家庭内をリラックスできる環境にしてあげることが一番の治療法です。
3. おうちを「最高に安心できる安全基地」にする
外の世界で気を張っている分、おうちの中では少しルールを緩めてあげても良い時期です。「今日は特別に甘えていいよ」とスキンシップ(ハグや頭をなでるなど)をいつもより多めに取り、心のエネルギータンクを満タンにしてあげましょう。
4. 睡眠と休息を最優先に
疲労はストレスを増幅させます。休日は無理にお出かけの予定を詰め込まず、おうちでゴロゴロ過ごす「何もしない日」を作ることも立派な休息です。
「これはただの疲れ?それとも何か別の病気?」
「チックがなかなか治らなくて心配……」
ご家庭で様子を見てもサインが長引く場合や、親御さん自身が不安に押しつぶされそうになったときは、決して一人で抱え込まず当院にご相談ください。
医学的なエビデンスを大切にしながらも、難しい医療用語は使わず、目の前の患者さんご家族に合わせた分かりやすい説明を心がけています。どうぞお気軽に「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」へご相談にいらしてください。
こども達が笑顔で新しい毎日を楽しめるよう、一緒に寄り添いながらサポートしていきましょう。
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当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)
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