「7ヶ月健診の次は1歳半健診」で本当に大丈夫?川崎市のパパ・ママに伝えたい【1歳健診】の重要性と3つのメリット - 武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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「7ヶ月健診の次は1歳半健診」で本当に大丈夫?川崎市のパパ・ママに伝えたい【1歳健診】の重要性と3つのメリット

お子さんが無事に1歳のお誕生日を迎えられたこと、心よりお祝い申し上げます。 生まれたばかりの頃は、昼も夜もなく泣いていた赤ちゃんが、いつの間にかつかまり立ちをし、ニコニコと笑顔を見せ、離乳食をもぐもぐ食べている。この1年間のご両親の頑張りと、お子さんの素晴らしい成長力に、私たち小児科医も日々感動をいただいています。

さて、今日はそんな「1歳」という節目に行う健康診断(1歳健診)についてお話しします。 実は、当院がある川崎市にお住まいの親御さんにとって、この1歳健診は「行政の健診スケジュールの隙間を埋める」という意味で、極めて重要な役割を持っているのです。

今回は、なぜ川崎市で1歳健診が推奨されるのか、そして当院ならではの「ワクチンの同時接種」や「目の視機能スクリーニング」、さらに「専門外来との連携」といったメリットについて、分かりやすく解説していきます。


1. 川崎市の健診事情と「空白の1年間」のリスク

まず、重要な事実をお伝えします。 川崎市では、公費(無料)で受けられる乳幼児健診のスケジュールにおいて、7ヶ月健診の次は、なんと1歳6ヶ月健診まで飛んでしまうことが一般的です。

なぜそんなに期間が空くの?

通常、多くの自治体では10ヶ月健診が行われます。しかし、川崎市の制度では、7ヶ月健診で「発育・発達に問題なし」と判断された場合、10ヶ月健診は省略される仕組みになっています。 つまり、7ヶ月から1歳6ヶ月までの約1年間、医師による発育チェックを受ける機会がないという「空白期間」が生まれてしまうのです。

「1年間の空白」は何が問題なのか?

大人の1年と、赤ちゃんの1年は全く重みが違います。 7ヶ月頃はまだお座りの時期ですが、そこからの1年間で、子供たちは劇的な変化を遂げます。

  • つかまり立ち、伝い歩き、そして独り歩きへ

  • 指先が器用になり、小さなお菓子をつまめるようになる

  • 離乳食が3回食になり、栄養の主体が母乳・ミルクから食事へ移行する

これらすべてが、この「空白の1年間」に凝縮されています。 身長・体重が成長曲線に沿って増えているか? 運動機能に遅れはないか? 神経発達に気になるところはないか? これらを1年近くもプロの目で確認しないことは、小児科専門医として非常に大きなリスクであると考えています。

だからこそ、母子手帳にはしっかりと「1歳の記録」というページが用意されているのです。行政の健診がなくとも、この時期に一度立ち止まって成長を確認することは、医学的にも非常に大きな意義があります。

2. 森のこどもクリニックの「1歳健診」は何をするの?

当院の1歳健診では、単に身体測定をするだけではありません。以下のようなポイントを重点的にチェックします。

① 身体発育の確認(成長曲線の評価)

身長と体重を測定し、母子手帳の成長曲線にプロットします。この時期は運動量が増えるため体重の増えが緩やかになることも多いですが、極端に増えない、あるいは増えすぎている場合は、栄養指導を行います。

② 運動・神経発達のチェック

  • 粗大運動
    伝い歩きができるか、手を離して立てるか。

  • 微細運動
    親指と人差指で小さいものをつまめるか(ピンセット動作)。

  • 精神発達
    バイバイなどの真似をするか、名前を呼んで振り返るか、意味のある単語が出始めているか。

③ 離乳食と卒乳の相談

「遊び食べばかりする」「偏食が激しい」「卒乳のタイミングが分からない」といったお悩みに対し、具体的なアドバイスを行います。

3. 当院を選ぶメリット

①1歳で必要なワクチンを「健診と同時に」接種

1歳のお誕生日は、お祝いの日であると同時に、ワクチン接種のタイミングでもあります。 以下の重要なワクチンが接種可能になります。

  • MR(麻しん風しん混合)ワクチン

  • 水痘(みずぼうそう)ワクチン

  • おたふくかぜワクチン(任意接種ですが強く推奨)

  • 肺炎球菌ワクチン・5種混合ワクチンの追加接種(時期による)

当院では、1歳健診と同時にこれらの予防接種を行うことができます。 「健診のために来院し、また別日にワクチンで来院する」という手間を省き、感染症のリスクがいち早く下がるよう、効率的かつ安全なスケジュールをご提案します。 注射を頑張ったお子さんを、ぜひ「頑張ったね!」と褒めてあげてください。

②「目の異常」を見逃さない!スポットビジョンスクリーナー

ここが当院の大きな特徴の一つです。 1歳健診の際、「スポットビジョンスクリーナー」を用いた視機能検査のスクリーニングを行っています。

なぜ1歳で目の検査が必要?

子供の視力は3歳頃までに急速に発達しますが、もし「弱視」や「斜視」、「強い遠視・乱視」があっても、子供自身は「見えにくい」と訴えることができません。 なぜなら、彼らにとってはその見え方が「当たり前」だからです。 これらを発見できないまま3歳児健診まで過ごしてしまうと、治療の開始が遅れ、将来的な視力発達に影響が出る可能性があります。

痛くない・怖くない検査

当院で導入しているスポットビジョンスクリーナー®は、カメラのような機械を数秒間見つめるだけで検査が完了します。痛みは全くなく、泣いていても測定可能です。 もし異常が疑われた場合は、連携している専門の眼科クリニックへスムーズにご紹介いたします。

③皮膚科併設&「じっくり専門外来」とのシームレスな連携

健診で見つかるのは、発育の問題だけではありません。 「お肌のカサカサが治らない」「便秘気味でお腹が張っている」「おちんちんの皮は向いたほうがいいの?」といったお悩みも、健診時によく相談を受けます。

当院は皮膚科を併設しており、また小児科の中でも以下の「じっくり専門外来」を持っています。特に以下は1歳のお子さんにも関係してくることがある外来です。

  • アレルギー外来
    食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息など

  • 小児便秘外来
    慢性的な便秘の管理

  • 低身長・肥満・内分泌外来

  • 心臓外来(心雑音、川崎病のフォローアップなど)

一般的な健診では「様子を見ましょう」で終わってしまうようなことでも、当院では「健診で見つかった課題を、そのまま専門的な治療へ結びつける」ことが可能です(※混合診療は行いません)。 例えば、健診でお肌のトラブルが見つかれば、皮膚科につなぐことでスキンケア指導や軟膏処方を行ったり、アレルギー検査の計画を立てたりすることができます。これが「森のこどもクリニック」の総合力です。

まとめ:1歳の節目を、一緒に確認しましょう

1歳健診は、義務ではありません。 しかし、川崎市の制度上発生してしまう「空白の1年間」を埋め、お子さんの成長を医学的に確認し、病気や発達の遅れを早期に発見するためには、非常に大きな価値があります。

MRワクチン、水痘ワクチン、おたふくかぜワクチンの接種と合わせて、ぜひ1歳健診にお越しください。 スタッフ一同、1歳になった元気なお子さんにお会いできるのを楽しみにしております。


【1歳健診 Q&A】

Q. 1歳健診は予約が必要ですか?
A. はい、必要です。当院のWeb予約システムから「健診・予防接種」枠でご予約ください。ワクチンの同時接種をご希望の場合は、予約時にその旨も入力してください。

Q. 費用はかかりますか?
A. 川崎市の公費対象ではないため、自費診療(3,000円、当院かかりつけになり割引チケットを持っている方は2,000円)となります。

Q. 持っていくものはありますか?
A. 母子手帳、保険証、医療証、そして「聞きたいことメモ」をお持ちください。

【SNSでも情報発信中!】

当院のSNSでは、小児科・皮膚科に関する役立つ情報や、季節ごとの病気の注意点などを発信しています。ぜひフォローしてください!

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武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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