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子育ての中で、こんなふうに感じたことはありませんか?
「うちの子、自信がなさそう…」
「ちょっとしたことで落ち込む」
「もっと前向きに物事を考えてほしい」
実は、これらの背景には「自己肯定感」が関係していることが多いです。
自己肯定感とは「自分は大切な存在だ」「自分には価値がある」と感じる気持ち。
この感覚は、こどもの将来の人間関係、学習意欲、チャレンジ精神にも大きく影響します。
そして自己肯定感は、生まれつき決まっているわけではなく、「日々の親の声かけ」で育てていくことができます。
今回は、小児科専門医の視点から 「自己肯定感を育てる声かけのコツ」 を、分かりやすく具体例を交えてご紹介します。
自己肯定感を育むためには、「結果を褒める」のではなく「過程や存在そのものを認める」声かけがとても大切です。
一見、褒めているように見えますが、これは「結果=100点」に価値を置いている声かけ。
これでは「100点を取らないと認めてもらえない」と思ってしまうこともあります。
このように、努力した過程や姿勢に注目した声かけをすると、
「自分の行動や努力が大切なんだ」とこどもは感じ、自分自身の価値を認識しやすくなります。
では、実際にどんな声かけが効果的なのでしょうか?
忙しい日常の中でも取り入れやすい3つの例をご紹介します。
→ 何もしていなくても、存在そのものを肯定する魔法の言葉です。
特別なことをしなくても「自分は愛されている」と実感できます。
→ 結果が伴わなくても、努力に気づいてもらえると、こどもは満たされます。
「見てくれている」「認めてくれている」という安心感が、自己肯定感の土台に。
→ こども自身の気持ちや考えを尊重することで、「自分には考える力がある」と感じることができます。
答えが正しいかどうかより、「考えたこと自体」に価値があると伝えましょう。
よく「そんなに褒めたり認めたりしてたら、甘やかすことにならない?」というご相談もあります。
でも安心してください。
「甘やかす」とは、ルールやけじめをなくすこと。
「認める」は、感情や存在を肯定すること。
この違いを理解しておくと、自己肯定感を育てつつ、しっかりとしたしつけも両立できます。
こどもは、親の目や言葉を通して「自分自身」を見ています。
だからこそ、
「あなたは大切な存在」
「がんばってること、ちゃんと見てるよ」
「あなたはそのままでいいんだよ」
そんな想いを、日々の声かけの中で伝えていくことが大切です。
完璧な言葉じゃなくて大丈夫。
まずは、1日に1回、「こどもを認めるひとこと」から始めてみてください。
未来のこどもたちが、自信を持って自分らしく生きていけるよう、私たち大人ができることはたくさんあります。
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)