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ここ最近、暑さが徐々に遠のき、過ごしやすい時期になってきましたね。皆さま、いかがおすごしでしょうか。
朝晩は寒いと感じる日も増えてきました。
冬が近づいたこの時期になると、赤ちゃんが家にいるご家庭から、「室温は何度くらいにしたらよいですか?」、「湿度はどれくらいが最適でしょう?」、「赤ちゃんの足が冷たいのですが、部屋が寒すぎますか?」といった質問を受けることが多くなります。
「お母さん、お父さんが快適と思える温度、湿度で大丈夫ですよ」とお答えするのですが、私自身も再確認すべく、この機会に調べてみることにしました!
参考として。多くのこども達が日中の生活をしている保育園ではどのような設定をしているのか、を調べてみました。厚生労働省では、保育室環境の目安として、室内温度は、夏は26-28℃、冬は20-23度、室内湿度は60%としています。
保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)
ただし、大人であっても、特に体を動かす仕事をしている方は、28℃の室内温度ではでは暑く感じると思います。こどもの体温は大人よりも高めです。そして、こどもは室内でも元気に動き回ります。印象としては、夏の26-28℃は少し高い設定であるように思います。
長崎県五島市の保育園では、室内温度を夏は19-24度、冬は18-22度を目安とし、室内湿度は50-60%を目安としているようです。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/s029/010/020/010/050/020/635_8.pdf
厚生労働省が定める室内温度よりも、夏も冬も低めの設定となっています。こちらの方が、現場に即しているのではないでしょうか。
西松屋さんのMIMISTAGEというサイトに、赤ちゃんが過ごす室内温度、室内湿度と、赤ちゃんを観察するポイントがまとめてありました。簡潔でとてもわかりやすいです(さすがです!)。ぜひ参考にしてみてください。
さて、大人の場合はどうでしょうか。建築物環境衛生管理基準によると、空気調和設備を設置してある事業所の場合、室内温度は18度以上28℃以下の目標値となっています。相対湿度は40%以上70%以下です。
職場における労働衛生基準(令和4年4月1日施行)
やっぱり、大人の快適な環境であれば、赤ちゃんも快適なのですね!
腑に落ちました ^-^ 。
【室内環境を良く保つポイント】
*室内温度、室内湿度は、エアコンや加湿器の設定ではなく、こどものいる位置(高さ)で、計器を使用して測定しましょう。
*エアコン、扇風機の風が直接赤ちゃんに当たらないようにしましょう。
*1-2時間に1回の換気を行いましょう。
*加湿器の水は毎日交換、エアコンは定期的なお掃除をしましょう。
皆さま、これからの冬の時期を、快適に乗り越えましょう。
武蔵小杉森のこどもクリニック 小児科・皮膚科
小児科医
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)