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お子さんの首に、コリコリとした「しこり」を見つけて、ドキッとされた経験はありませんか?
「なんだろう、これ…」「放っておいて大丈夫かな?」
初めて見つけた時は、不安になりますよね。今回は、そんな子どもの首のしこりについて、日本小児科学会認定小児科専門医の視点から詳しくお話ししたいと思います。
Geminiで作画
まず、お子さんの首のしこりを見つけても、過度に心配しすぎないでください。
なぜなら、その多くは、リンパ節が腫れたもの(リンパ節腫脹)だからです。
私たちの体には、細菌やウイルスなどと戦うための「リンパ節」という免疫の働きを担う組織が全身に張り巡らされています。リンパ節は、特に首、わきの下、足の付け根などに多く存在します。
普段は触っても分からないくらい小さいのですが、風邪などの感染症にかかると、体の中に侵入した病原体と戦うためにリンパ節が活発に働き始めます。その結果、リンパ節が腫れて、しこりのように触れるようになるのです。
これは、体が病気としっかり戦っている証拠。いわば、「がんばって戦ってるよ!」という体のサインのようなものです。
風邪が治ると、自然に小さくなることが多いので、過度な心配はいりません。
とはいえ、どんなしこりでも安心して良いわけではありません。中には、注意が必要な病気が隠れていることもあります。
ここからは、お子さんの首にできる、いくつかの代表的な「しこり」について、小児科医の目線からお話ししていきます。
これは最も多いケースです。
リンパ節に細菌が感染した場合です。
ここからは、頻度は高くありませんが、注意が必要な病気について解説します。
主に4歳以下の乳幼児に多い、全身の血管に炎症が起こる病気です。
20〜30歳代の若い女性に多いですが、子どもにも発症することがあります。
猫に引っかかれたり、噛まれたりした後に発症する感染症です。
唾液を介して感染することが多いウイルス感染症です。
リンパ節にできる、まれな「がん」です。
「しこりを見つけたけれど、受診するべきか迷う…」という方も多いと思います。以下のチェックリストを参考にしてください。
【すぐに病院へ行くべきチェックリスト】
お子さんの様子を注意深く観察し、少しでも気になる症状があれば相談してください。
お子さんの首のしこりを見つけると、誰しも心配になるものです。しかし、その多くは心配のないものです。
「まずは落ち着いて、お子さんの様子をよく観察する」
これが最も大切です。
そして、「あれ?」と感じた時は、遠慮なく小児科を受診してください。
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Instagram: 武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)