乳幼児の睡眠は、成長と発達に欠かせない重要な要素です。しかし、多くの親御さんが「どうすれば赤ちゃんがぐっすり眠れるのか」や「夜泣きへの対応」について悩んでいます。このブログでは、乳幼児の睡眠に関する最新の科学的知見をもとに、具体的な対策をお伝えします。

乳幼児の睡眠時間の目安

年齢に応じた睡眠時間の目安は以下の通りです：

• 新生児（0–3か月）：1日14–17時間
• 乳児（4–11か月）：1日12–16時間
• 幼児（1–2歳）：1日11–14時間

これは、米国国立睡眠財団（National Sleep Foundation）による推奨値です。個人差がありますが、参考にしてください。

睡眠の重要性

睡眠は以下のような役割を果たします：

1. 脳の発達：深い睡眠中に脳が成長し、記憶の定着や学習能力が向上します。
2. 免疫力の向上：十分な睡眠は免疫機能を高め、感染症から体を守ります。
3. 情緒の安定：適切な睡眠は、乳幼児の機嫌や感情の安定に寄与します。

良い睡眠のための具体的な方法

1. 規則的な生活リズムを作る
   • 毎日同じ時間に寝かせるよう心がけましょう。
   • 朝は一定の時間に起こし、日中の活動をしっかり行うことで体内時計を整えます。
2. 適切な睡眠環境を整える
   • 部屋の温度は20–22℃が理想です。
   • 照明は暖色系の間接照明を使用し、寝る前には明るい光を避けましょう。
   • 睡眠途中での明るい光や大きな物音は避けましょう。
3. 寝かしつけのルーチンを確立する
   • 絵本の読み聞かせや子守唄など、寝る前の習慣を持つと良いです。
   • スキンシップを取り入れると、親子の絆も深まります。
4. 夜泣きへの対応
   • 赤ちゃんが夜泣きした場合、最初の数分はすぐに抱き上げず、声かけや背中を軽くトントンするなど、様子を見ることがポイントです。
   • それでも落ち着かない場合は、抱き上げて安心させるのも効果的です。

注意したいポイント

• 睡眠中の安全性を確保
  • ベビーベッドには柔らかい枕や毛布を置かず、硬めのマットレスを使用しましょう。
  • 赤ちゃんを仰向けに寝かせることが、SIDS（乳幼児突然死症候群）のリスクを減らします。
• 過剰な昼寝に注意
  • 昼寝が長すぎると夜間の睡眠に影響することがあります。昼寝時間を適切に調整しましょう。

まとめ

乳幼児の睡眠は、その健康と成長に直接関わる重要な要素です。今回ご紹介した方法を実践することで、赤ちゃんの睡眠の質を高めるだけでなく、ご家族全体の生活リズムも整えることができます。

夜泣きが強い場合は御相談ください。当クリニックでは、個々のご家庭に合わせたアドバイスを提供しています。お気軽にお問い合わせください。

＜参考＞
・米国国立睡眠財団HP
・当院Blog「子どもの夜泣きが止まらない…原因と解決法」

 

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武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科
院長　大熊 喜彰