【トラベルワクチン通信⑪】黄熱病と黄熱病ワクチン - 武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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【トラベルワクチン通信⑪】黄熱病と黄熱病ワクチン

今回は、海外渡航を控えている皆さん、特にアフリカや南米へ行かれる方にぜひ知っていただきたい「黄熱病とその予防ワクチン」についてお話ししたいと思います。

皆さんは「黄熱病」という病気をご存知でしょうか?

名前だけ聞くと、「黄色くなる病気?」「熱が出る病気?」と、なんとなく想像できるかもしれません。

黄熱病は、ウイルスを持った蚊に刺されることで感染する、恐ろしい感染症です。主な症状は発熱、頭痛、筋肉痛などで、重症化すると黄疸(おうだん)や出血が起こり、命に関わることもあります。特に、アフリカや南米の一部の地域では、今もこの病気が流行しているんです。

「そんな怖い病気にかからないためにはどうすればいいの?」

黄熱病には、とても効果的な予防策があります。それが、「黄熱病ワクチン」です。

 

黄熱病ワクチンってどんなワクチン?

黄熱病ワクチンは、たった1回の接種で、なんと生涯にわたって効果が持続すると言われています。これは本当に心強いですね。以前は10年ごとの追加接種が必要でしたが、現在は1回の接種でOKなんです。

ただし、注意点がいくつかあります。

  1. 接種後10日後から有効になる
    ワクチンを接種してから効果が出るまでに、10日間かかります。そのため、渡航する日から逆算して、余裕をもって接種の計画を立てるようにしましょう。
  2. 他の生ワクチンとの接種間隔
    黄熱病ワクチンは「生ワクチン」という種類のワクチンです。他の生ワクチン(麻しん風しん混合ワクチンなど)を接種する場合は、4週間以上の間隔を空ける必要があります。
  3. 妊娠・授乳中の方への注意
    あきらかに妊娠が判明している方、免疫不全の方、生後6か月までの乳児(生後9か月までの乳児も、可能なら見合わせる)などは接種ができません。また、接種後2ヶ月間は妊娠を控える必要があります。ご不安な方は、事前に医師にご相談ください。

 

どこで接種できるの?

黄熱病ワクチンは、どこでも接種できるわけではありません。厚生労働省が指定した医療機関(検疫所など)でのみ接種が可能です。

残念ながら、当院では黄熱病ワクチンの接種は行っておりません

お近くの接種可能な医療機関については、下記のリンクからご確認ください。

黄熱の予防接種を行っている検疫所の一覧

 

渡航先は大丈夫?黄熱病に感染する恐れのある国

黄熱病に感染する恐れのある国は、以下の通りです。

アフリカ地域

アンゴラ ウガンダ エチオピア ガーナ ガボン
カメルーン ガンビア ギニア ギニアビサウ ケニア
コートジボワール コンゴ共和国 コンゴ民主共和国 サントメ・プリンシペ シエラレオネ
スーダン 赤道ギニア セネガル ソマリア タンザニア
チャド 中央アフリカ トーゴ ナイジェリア ニジェール
ブルキナファソ ブルンジ ベナン マリ 南スーダン
モーリタニア リベリア ルワンダ

アメリカ地域

アルゼンチン エクアドル ガイアナ ガラパゴス諸島 コロンビア
スリナム セント・ポール岩礁 トリニダード・トバゴ パナマ ブラジル
フランス領ギアナ ベネズエラ ペルー ボリビア

※これらの国以外でも、黄熱病が流行している地域はあります。最新の情報は必ずご自身でご確認ください。

また、国によっては、黄熱病の流行地域から入国する際や、経由する際に、黄熱病ワクチンの接種証明書(イエローカード)の提示を求められることがあります。

「自分の行く国は証明書が必要かな?」と不安な方は、下記のリンクでご確認ください。

各国・地域の黄熱予防接種証明書要求及び推奨状況について

 

まとめ

海外への渡航は、心躍る体験である一方で、様々な病気のリスクも潜んでいます。黄熱病は、その中でも特に注意が必要な病気の一つです。
「備えあれば憂いなし」という言葉があるように、正しい知識を持って、適切な予防策を講じることが、皆さんの安全な旅を守ります。

海外出張や旅行、留学を計画されている皆さん、渡航先の情報をしっかりと確認し、必要な予防接種を計画的に済ませてから、安心して出発してください。

ご不明な点がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。


「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」は 「家族とともに未来を担うこども達の健やかな成長と幸せを目指します」という理念のもと、わかりやすく、優しく寄り添った診療を心がけています。日本小児科学会認定小児科医・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医がエビデンスに基づいた情報提供はもちろん、ご家族の不安を少しでも和らげられるよう、丁寧な説明を大切にしています。

小児科では、一般診療・予防接種・乳幼児健診はもとより、小児のアレルギー(食物アレルギー・気管支ぜんそく・花粉症・舌下免疫療法など)・夜尿・低身長・思春期早発症・トラベルワクチン・心臓・赤ちゃんのあたまの形・便秘・腎臓・起立性調節障害・こどもの頭痛など、幅広い専門外来も担当しています。
皮膚科・小児皮膚科では成人も小児も拝見しており、皮膚科学会認定皮膚科専門医である女性医師が、患者様一人一人にきめ細やかな診察を行い、安心して治療を受けて頂けるよう努めています。
軟膏は処方するだけでなく、自宅で正しい管理が継続できるように塗り方指導にも力を入れています。また、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、乾癬等に対する紫外線療法も行っています。

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当院の外観写真

 

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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