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これまで小児科受診といえば、ママが付き添うケースが多かったかもしれません。でも最近は、仕事の合間や休日にパパが小児科へ連れて行くご家庭もかなり増えてきました。
とはいえ、「何を持っていけばいいの?」「診察ってどうやって受けさせるの?」と不安を感じているパパも多いのではないでしょうか。
この記事では、小児科専門医の立場から、パパが付き添う際に知っておきたい受診のポイントをわかりやすくご紹介します。はじめてのパパも、経験者パパも、ぜひ参考にしてください。
ママと事前に症状や経過、現在の体調などを共有しておきましょう。
✅ チェックするポイント:
いつからどんな症状が出ているか(例:咳、鼻水、発熱)
発熱がある場合、最高体温と時間帯
食欲・睡眠・機嫌の変化
自宅で使用した薬や処置の有無
最近の体重(薬の量に関係します、5kgや8kgなど大体で大丈夫です)
メモやLINEなどでまとめておくと、いざという時も安心です。
母子手帳
健康保険証と医療証
お薬手帳
使用中の薬(市販薬含む)
着替え・おむつ・おしりふき
お気に入りのおもちゃ・絵本など
水分(マグ、哺乳瓶など)
ポイント:診察前にロンパースやカバーオールを脱がせておくとスムーズです。
肌着1枚になっておくと、体温測定や胸の診察、聴診がしやすく、診察時間の短縮にもつながります。
医師が必要とする情報を、短く・わかりやすく伝えるのがポイントです。
例:
「2日前から咳が出始め、昨日は38.5℃の熱が出ました。今朝は37.2℃です。」
「食欲は普段の半分くらい。寝つきが悪く、夜中に泣いて起きます。」
伝えにくい場合は、「ママから聞いた話ですが…」と前置きしてもOKです。わかる範囲で大丈夫なので、気負わずに伝えてください。
診察中、お子さんが泣いたり動いたりするのはよくあること。
お子さんを自分の膝の上に座らせ、しっかりと支えるのがパパの大事な役割です。
医師や看護師が適切に声をかけて誘導しますので、リラックスして臨みましょう。
白衣を見て泣いてしまったり、病院の雰囲気に緊張してしまうお子さんはたくさんいます。そんな時、パパの存在が最大の安心材料になります。
おすすめの声かけ:
「パパがそばにいるから大丈夫だよ」
「終わったらおうちで絵本読もうね」
「がんばってるね、えらいよ」
泣き止ませようと焦るよりも、共感しながら寄り添う気持ちが大切です。
診察が終わったら、以下の点を医師に確認しておくと安心です。
お薬はいつ・どのように飲ませるか(飲み忘れ時の対応も)
保育園や幼稚園にはいつから行っていいか
他の家族にうつる可能性はあるか
お風呂や外出の注意点は?
薬の管理や水分補給、体温測定など、おうちでのケアも大切な役割です。
「病院行って疲れたよね」「えらかったね」と労いの言葉をかけてあげてください。パパの声かけが、お子さんの安心と回復を後押しします。
パパが小児科に付き添うことで、家族の育児チーム力がぐっと高まります。
最初は分からないことが多くても、回を重ねるごとに自然と慣れていくものです。
ぜひ、「パパだからこそできるサポート」を楽しみながら取り入れてみてください。
頼れるパパの一歩が、お子さんと家族の安心につながります。
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)