【トラベルワクチン通信⑨】「破傷風」ってどんな病気? - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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【トラベルワクチン通信⑨】「破傷風」ってどんな病気? - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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【トラベルワクチン通信⑨】「破傷風」ってどんな病気?

当院の「トラベルワクチン外来」では海外出張、その帯同、旅行、留学などで海外渡航するかたが多く受診されています。楽しい海外生活の準備の真っ只中、「そういえば、海外の感染症って大丈夫なのかな…?」と、ふと心配になることもあるかもしれません。
そうは言っても、渡航先に必要と思われるワクチンをご自身でアレンジするのは難しいと思います。
当院トラベルワクチン外来は、小児も成人も対応していますので、ご家族まとめての対応も可能ですし、渡航先別に最適なワクチンの提案・スケジューリングをさせていただきます。。渡航が決まりましたらお早めにまずはご相談ください。
トラベルワクチン外来はお電話で受け付けております(044-739-0888)。

今回は、海外渡航されるすべてに注意していただきたい「破傷風」についてお話しします。

 

「破傷風」ってどんな病気?身近な危険が潜んでいます!

破傷風は、破傷風菌という細菌が作り出す毒素によって引き起こされる、とても怖い感染症です。破傷風菌は、土の中など、ごく身近な場所に潜んでいます。

例えば、

  • ガーデニング中、バラのトゲが刺さった
  • 釘を踏んでしまった
  • キャンプ中に転んでケガをした
  • ちょっとしたすり傷だと思って放っておいた

など、土に触れるような場所での小さなキズからでも、破傷風菌が体内に入り込んでしまうことがあります。特に、深く刺さるようなケガや、土や泥で汚れた傷は要注意です。

体内に入った破傷風菌は、そこで毒素を作り出し、筋肉のけいれん麻痺を引き起こします。最初は口が開きにくくなったり、首の筋肉がこわばったりといった症状から始まり、徐々に全身に広がって、最終的には呼吸困難に陥り、命に関わることもある非常に危険な病気なんです。日本でも年間100例近くの報告があり、約15%の方が亡くなっています。


 

海外ではもっと注意が必要なワケ

「日本にいてもかかるなら、海外でも同じでしょ?」と思われるかもしれません。しかし、海外、特に発展途上国では、日本よりも破傷風に感染するリスクが高まる可能性があります。

  • 衛生環境が日本ほど整っていない場所が多い
  • 医療機関へのアクセスが限られていることがある
  • 土壌に破傷風菌が多く含まれている地域がある

これらの理由から、海外での小さなケガでも油断は禁物です。


 

破傷風から身を守る一番の方法は「ワクチン接種」です!

破傷風は、一度発症してしまうと治療が難しい病気ですが、ワクチンで予防することができます!これが最も効果的で確実な防御策です。

当院のトラベルワクチン外来では、破傷風からあなたとご家族を守るために、様々な種類の破傷風含有ワクチンをご用意しています。

  • 3種混合ワクチン(DPTワクチン:ジフテリア・百日咳・破傷風): 主にお子さんが接種する、国産のワクチンです。成人でもこちらの接種を行うことが出来ますが、発熱や腫れるなどの副反応がみられることがあります。
  • 成人用3種混合ワクチン(Tdapワクチン:ジフテリア・破傷風・百日咳): 世界で主流のワクチンです。輸入ワクチンで、成人向けに副反応を抑えた製剤です。海外では、小児期にワクチン接種済みの方でも、大人になってからこのTdapワクチンを追加接種することが推奨されています。
  • 破傷風トキソイド単独ワクチン: 破傷風の成分のみのワクチンです。

 

「子どもの頃に打ったから大丈夫?」大人の方も再度接種が必要な理由

「子どもの頃に3種混合ワクチンを打った覚えがあるんだけど…」という方もいらっしゃるかもしれませんね。たしかに、日本では多くの方が子どもの頃に3種混合ワクチンを接種しています。

しかし、破傷風ワクチンの効果は永久には続きません。ワクチンの免疫は時間とともに弱まってしまうため、一般的には最後の接種から10年程度で追加接種が必要とされています。

特に海外渡航前は、感染リスクが高まることを考慮し、たとえ過去に接種歴があっても、追加でのワクチン接種を強くお勧めします。これにより、海外で万が一ケガをした場合に破傷風のリスクを下げることができます。


 

ご家族みんなで安心を!当院のトラベルワクチン外来へご相談ください

当院のトラベルワクチン外来は、お子さんだけでなく、大人の方のワクチン接種も対応しています。海外出張に行かれる方、お子さんを帯同される方、ご家族で海外旅行を計画されている方、留学を控えている方など、どなたでもお気軽にご相談ください。

渡航先の地域や期間、旅行の形態によって必要なワクチンは異なります。当院では、お一人おひとりの状況に合わせて、最適なワクチン接種プランをご提案させていただきます。

破傷風だけでなく、渡航先で流行している他の感染症についても詳しく情報提供し、安心して海外での滞在を楽しめるようお手伝いいたします。

「このワクチンって必要かな?」「どのワクチンを打てばいいんだろう?」など、どんな些細なことでも構いません。ご家族皆様で、ぜひ一度当院のトラベルワクチン外来にお越しください。

大切なご家族の健康と安全のために、海外渡航前のワクチン接種をぜひご検討ください。

 

 

武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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