RSウイルスに対する母子免疫ワクチン「アブリスボ®」。 - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニックのブログ

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RSウイルスに対する母子免疫ワクチン「アブリスボ®」。 - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニックのブログ

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RSウイルスに対する母子免疫ワクチン「アブリスボ®」。

2024年6月にRSウイルスに対する母子免疫ワクチン「アブリスボ®」が使用できるようになります。当院でも取り扱いを予定しています。アブリスボは妊婦さんに接種することで、生まれてくる赤ちゃんのRSウイルスによる下気道疾患(気管支炎や肺炎など)の発症と重症化を予防することを目的としているワクチンです。自費での接種となりますが、小児科医としては下記のようなRSウイルスの脅威を考えると接種をご検討していただいても良いワクチンだと考えています。下記をご覧いただき、接種のご希望がありましたら当院までお電話(044-739-0888)ください。

RSウイルスとは
RSウイルスは赤ちゃんの呼吸器感染症の主な原因であり、感染すると発熱・咳・鼻水を認めます。特に生後6ヵ月間は重症化のリスクが高く、注意が必要です。乳児が感染するとゼイゼイしたり気管支炎や肺炎をきたすことがあります。低酸素をきたし、人工呼吸器管理等の集中治療を必要とすることもあるウイルスです。今のところRSウイルスに特効薬はないため、ほとんどの小児科医は、苦い経験や重篤な経過をたどった児の経験を持っています。
RSウイルス感染症による入院の大多数は基礎疾患を持たない健康な乳幼児であることから、RSウイルス感染症は基礎疾患の有無にかかわらず、幅広い乳幼児にとって深刻な健康被害をもたらしうる重篤な疾患です。
したがって、生まれてくる赤ちゃんの視点からは、合併症の有無を問わず全ての妊婦さんがアブリスボ®接種を検討していただいてよいと考えます。

これまでのRSウイルス対策・治療
これまでRSウイルスに対するワクチンはありませんでした。
いまのところRSウイルスに対する特効薬はないため、重篤化したとしても対症療法が中心となります。

アブリスボ®とは
妊婦に接種することにより、母体のRSウイルスに対する中和抗体価を高め、それが胎児に移行し、出生時から乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患(気管支炎や肺炎)を予防することを目的とした母子免疫ワクチンです。
2023年8月にアメリカ食品医薬品局(FDA)から承認を取得しています。同年9月に米国疾病管理予防センター(CDC)の予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)の推奨を受けています。また、EUでは2023年8月に欧州医薬品庁(EMA)から承認を取得しています。
入院の大半を基礎疾患のない乳児が占めていることを考え、日本小児科学会もアブリスボ®によるRSウイルス感染症予防に期待を寄せています。

<対象となる妊婦さん>
妊娠24~36週の妊婦
(望ましい週数としては28~36週)
*接種後14日以内に出産した場合の有効性は確立していません。

<効果>
概ね発症予防効果が50%、重症化予防効果が80%と言われています。

<価格>
発売後にお示しします。

<副作用>
アブリスボ®接種による早産の増加や新生児の異常の増加は報告されていません。

 

参考:日本小児科学会「RSウイルス母子免疫ワクチンに関する考え方」

 

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武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科
院長 大熊 喜彰

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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