ブログ
Blog
Blog
新しい命を授かり、喜びと同時に戸惑いや不安を感じることもたくさんあるかもしれません。特に、生まれたばかりの赤ちゃんのデリケートな体は、ちょっとした変化にも敏感になってしまうものです。
今回は、そんな新米パパママが「あれ?」と気になることのある「新生児の臍肉芽腫(さいにくげしゅ)」について、日本小児科学会認定小児科専門医の立場から分かりやすくお話ししたいと思います。
赤ちゃんが生まれてしばらくすると、へその緒が自然に取れますよね。おへそが乾いてきれいになるはずなのに、「あれ?何か赤い盛り上がりがある…」「ブヨブヨしてる気もする…」「じゅくじゅくしているみたい?」と心配になったことはありませんか?
それが、もしかしたら「臍肉芽」かもしれません。
臍肉芽とは、簡単に言うと、へその緒が取れた後に、へその緒の根元が完全に乾ききらずに、少し残ってしまった組織が肉のように盛り上がってしまった状態のことです。
臍肉芽の見た目は、いくつかパターンがあります。
赤ちゃんが痛がったり、熱が出たりすることはほとんどありません。もし、おへその周りが赤く腫れている、膿が出ている、赤ちゃんがぐったりしている、といった場合は、臍肉芽以外の感染症の可能性も考えられますので、すぐに小児科を受診してください。
基本的に臍肉芽は、成長とともに自然に小さくなったり、消えたりすることも多いです。
しかし、なかなか治らない場合や、じゅくじゅくする状態が続く場合は、治療を検討します。
当院では、臍肉芽の状態に応じて、以下のような治療を行っています。
どの治療法を選択するかは、臍肉芽の大きさ、形、赤ちゃんの年齢などを総合的に判断して、一番良い方法をご提案させていただきますのでご安心ください。
臍肉芽がある場合、ご家庭でのケアもとても大切です。
清潔を保つことが何よりも重要です。
ポイントは「清潔に、そして乾燥させること」です。おへそを常に清潔に保ち、湿った状態が続かないように気をつけてあげてくださいね。
このような症状がある場合は、感染症の可能性も考えられますので、迷わずご相談ください。
新生児の臍肉芽は、初めての育児で色々なことに敏感になっているパパママにとって、不安の種になることもあるかもしれません。でも、ほとんどの場合は適切なケアや治療で改善します。す
もし、お子さんのおへそについて少しでも気になることがあれば、どうぞ一人で悩まずに、お気軽に「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」にご相談ください。エビデンスに基づいた適切な医療を提供しつつも、お子さん一人ひとりの状況に合わせた分かりやすい説明と、優しく寄り添った診療を心がけています。
お子さんの「初めて」がたくさん詰まった大切な時期を、ご家族みんなで笑顔で過ごせるよう、私たちも精一杯サポートさせていただきます。
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)