赤ちゃんのへそ、ぐちゅぐちゅしているけど大丈夫かな?へそにピンクの盛り上がり、これ何?新生児の臍肉芽、心配なパパママへ! - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

ご予約・お問い合わせ
tel.044-739-0888
  • WEB予約
  • ご意見箱
所在地
神奈川県川崎市中原区
小杉町2-228-1-1F
パークシティー武蔵小杉
ザガーデンタワーズウエスト

ご意見箱

MENU

赤ちゃんのへそ、ぐちゅぐちゅしているけど大丈夫かな?へそにピンクの盛り上がり、これ何?新生児の臍肉芽、心配なパパママへ! - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

tel.044-739-0888

ブログ

Blog

赤ちゃんのへそ、ぐちゅぐちゅしているけど大丈夫かな?へそにピンクの盛り上がり、これ何?新生児の臍肉芽、心配なパパママへ!

新しい命を授かり、喜びと同時に戸惑いや不安を感じることもたくさんあるかもしれません。特に、生まれたばかりの赤ちゃんのデリケートな体は、ちょっとした変化にも敏感になってしまうものです。

今回は、そんな新米パパママが「あれ?」と気になることのある「新生児の臍肉芽腫(さいにくげしゅ)」について、日本小児科学会認定小児科専門医の立場から分かりやすくお話ししたいと思います。

 

そもそも「臍肉芽」って何?

赤ちゃんが生まれてしばらくすると、へその緒が自然に取れますよね。おへそが乾いてきれいになるはずなのに、「あれ?何か赤い盛り上がりがある…」「ブヨブヨしてる気もする…」「じゅくじゅくしているみたい?」と心配になったことはありませんか?

それが、もしかしたら「臍肉芽」かもしれません。

臍肉芽とは、簡単に言うと、へその緒が取れた後に、へその緒の根元が完全に乾ききらずに、少し残ってしまった組織が肉のように盛り上がってしまった状態のことです。

 

臍肉芽って、どんな見た目?症状は?

臍肉芽の見た目は、いくつかパターンがあります。

  • ピンク色や赤色の柔らかい塊: プルプルとしたゼリー状のこともあります。
  • じゅくじゅくとした湿り気: 浸出液(体液)が出て、お洋服やオムツに少し黄色っぽいシミができることがあります。
  • 血がにじむ: 軽い刺激で少量の出血が見られることもあります。例えば、オムツ替えの時におへそに触れたり、こすれてしまったりした時に、少し血がつくことがある、といった感じです。

赤ちゃんが痛がったり、熱が出たりすることはほとんどありません。もし、おへその周りが赤く腫れている、膿が出ている、赤ちゃんがぐったりしている、といった場合は、臍肉芽以外の感染症の可能性も考えられますので、すぐに小児科を受診してください。

 

臍肉芽、放っておいても大丈夫?それとも治療が必要?

基本的に臍肉芽は、成長とともに自然に小さくなったり、消えたりすることも多いです。
しかし、なかなか治らない場合や、じゅくじゅくする状態が続く場合は、治療を検討します。

当院では、臍肉芽の状態に応じて、以下のような治療を行っています。

  • 糸による結紮(けっさつ):
    茎があるものやポリープ状に盛り上がっている臍肉芽には、細い糸で根元を縛って血流を止め、自然に壊死させて脱落させる治療を行います。イメージとしては、イボを糸で縛って取るようなものです。赤ちゃんにとって痛みはほとんどなく、結紮後2-3日で糸ごと脱落します。脱落後に小さな肉芽腫が残る場合は、下記の治療を併用することもあります。
  • 液体窒素による治療:
    結紮が難しい形状のものや、小さめの肉芽に対しては、液体窒素という非常に冷たい液体を使って肉芽を凍結させて壊死させる治療を行います。これも痛みは比較的少なく、数回に分けて治療を行うこともあります。
  • ステロイド軟膏塗布による治療:
    小さな肉芽や、液体窒素での治療が難しい場合などには、ステロイド軟膏を塗って肉芽が縮小するのを促す治療を行います。ご自宅で保護者の方に塗っていただくことになります。

どの治療法を選択するかは、臍肉芽の大きさ、形、赤ちゃんの年齢などを総合的に判断して、一番良い方法をご提案させていただきますのでご安心ください。

 

お家でできるケアは?消毒は必要?

臍肉芽がある場合、ご家庭でのケアもとても大切です。

清潔を保つことが何よりも重要です。

  1. お風呂の時: 石鹸を泡立てて、優しくおへそを洗い、シャワーでしっかりと泡を流してください。ごしごし擦る必要はありません。
  2. お風呂上がり: 柔らかい清潔なタオルで、水分を優しく拭き取ってください。特に、おへその中もしっかりと乾かすように心がけましょう。綿棒などで優しく水分を吸い取るのも良いでしょう。
  3. 消毒は?: 昔はへそ消毒を頻繁に行うことが推奨されていましたが、最近では、必ずしもルーティンでの消毒は必要ないと考えられています。なぜなら、消毒液が皮膚を乾燥させすぎたり、刺激になったりする可能性もあるからです。ただし、医師から消毒の指示があった場合は、その指示に従ってください。

ポイントは「清潔に、そして乾燥させること」です。おへそを常に清潔に保ち、湿った状態が続かないように気をつけてあげてくださいね。

 

こんな時は受診してください!

  • 臍肉芽がどんどん大きくなっているように見える。
  • おへそから黄色い膿が出ている、悪臭がする。
  • おへその周りが赤く腫れている、熱を持っている。
  • 赤ちゃんが痛がっている、機嫌が悪い、発熱がある。
  • 臍肉芽から出血が頻繁にある。
  • ご自身で「これは臍肉芽じゃないかも?」と不安に感じる。

このような症状がある場合は、感染症の可能性も考えられますので、迷わずご相談ください。

 

最後に

新生児の臍肉芽は、初めての育児で色々なことに敏感になっているパパママにとって、不安の種になることもあるかもしれません。でも、ほとんどの場合は適切なケアや治療で改善します。す

もし、お子さんのおへそについて少しでも気になることがあれば、どうぞ一人で悩まずに、お気軽に「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」にご相談ください。エビデンスに基づいた適切な医療を提供しつつも、お子さん一人ひとりの状況に合わせた分かりやすい説明と、優しく寄り添った診療を心がけています。

お子さんの「初めて」がたくさん詰まった大切な時期を、ご家族みんなで笑顔で過ごせるよう、私たちも精一杯サポートさせていただきます。

 

 

武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

詳しい医師紹介を見る  クリニックの予約を取る

お知らせ

 
 

ブログカテゴリー

最近の投稿

月別アーカイブ