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突然の赤み、かゆみ…これって何?!「じんましん」に落ち着いて対処しよう!

突然、蚊に刺されたような少し盛り上がった赤いプツプツミミズ腫れができて、あっという間に広がって、しかもすごくかゆそうにしている…そんな経験はありませんか?

それはもしかしたら「蕁麻疹じんましん)」かもしれません。

今日は、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医が「じんましん」について、親御さんが「これってどうしたらいいの?」と不安にならないように、分かりやすくお話ししていきます。


 

じんましんって、一体どんなもの?

じんましんは、皮膚の一部が突然、蚊に刺されたように赤く盛り上がり(膨疹:ぼうしん)、強いかゆみを伴う病気です。特徴的なのは、この膨疹が数分から数時間以内に消えたり、別の部分に出てくることを繰り返すことです。

もし、かゆみが強い、赤みの広がりが大きいようでしたら、じんましん以外の皮膚の病気の可能性もありますので、一度医療機関を受診することをおすすめします。


 

どうしてじんましんは出るの?主な原因とは

「元気だったのに、どうして急にじんましんが出たんだろう?」と疑問に思いますよね。じんましんは、体の中で「ヒスタミン」という物質が放出されることで起こります。このヒスタミンが、皮膚の血管を広げたり、かゆみを引き起こしたりするんです。

ヒスタミンが放出される原因は様々ですが、じんましんでよく見られるのは次のようなものです。

  • 食べ物:卵、牛乳、小麦、そば、ピーナッツ、魚介類など、特定の食べ物を食べた後にじんましんが出ることがあります。食物アレルギーによるじんましんは、食べ物摂取後比較的早く(数分〜数時間以内)に出ることが多いです。
  • 感染症:風邪や胃腸炎など、ウイルスや細菌による感染症がきっかけでじんましんが出ることがよくあります。熱が出ている時や、体調が悪い時に見られることがあります。
  • 物理的な刺激:衣服の締め付け、摩擦、寒さ、温かさ、日光、汗などが刺激となってじんましんが出ることもあります。
  • 薬剤:特定の薬を飲んだ後にじんましんが出ることがあります。
  • ストレス・疲れ:体の抵抗力が落ちている時や、精神的なストレスがかかっている時にも出やすくなると言われています。

ただし、残念ながら原因が特定できるケースは1-3割程度なので、原因が特定できない「特発性じんましん」がほとんどです。特に初めてじんましんが出た場合は、何か思い当たる原因がなくても心配しないでください。


 

じんましんが出たら、お家でどうしたらいい?

お子さんがじんましんになった時、親御さんができる対処法はいくつかあります。

  1. 慌てない、落ち着く!:まず、何よりも大切なのは、親御さんが落ち着くことです。お子さんは、親御さんの不安を感じ取って、さらに不安になってしまいます。
  2. 掻かせないようにする:かゆみが強いので、どうしても掻いてしまいがちですが、掻くことでさらに悪化したり、皮膚を傷つけてしまうことがあります。
    • 冷やす:濡らしたタオルや保冷剤(直接ではなく、タオルなどで包んで)で冷やすと、かゆみが和らぎます。お風呂に入る際、湯船につかるのは避け、シャワー浴にしましょう。
    • 爪を短く切る:もし掻いてしまっても、皮膚へのダメージを最小限に抑えられます。
    • 保湿する:乾燥肌はかゆみを悪化させることがあります。日頃から保湿を心がけましょう。
  3. 症状を観察する
    • いつからじんましんが出始めたか
    • どんな形、大きさか
    • 体のどこに出ているか
    • 他に何か症状がないか(熱、咳、嘔吐、下痢など)
    • 最近食べたものや、変わったことはないか この情報をメモしておくと、受診する際にとても役立ちます。
  4. アレルゲンが疑われる場合は、その食品を避ける:もし、明らかに特定の食べ物を食べた後にじんましんが出たのであれば、一旦その食品を避けて様子を見てください。ただし、自己判断でむやみに食物制限をすることは避け、後日受診して検査の必要性を検討しましょう。
  5. 病院を受診する目安
    • じんましんの範囲が広い。
    • 呼吸が苦しそうにしている(ゼーゼーする、息がしにくい)
    • 唇や顔が腫れてくる
    • 意識がもうろうとしている
    • 激しい腹痛や嘔吐がある
    • じんましんだけでなく、発熱が続くなど、全身の状態が悪い
    • かゆみが非常に強く、眠れないほどつらそう

 

病院ではどんな治療をするの?

医療機関では、主に「抗ヒスタミン薬」というお薬を使って治療を行います。これは、かゆみの原因となるヒスタミンの働きを抑えるお薬です。お子さんの年齢や体重に合わせて、適切な量を処方します。

ほとんどの場合、このお薬を飲むことでじんましんは速やかに改善します。また、症状が強い場合には、短期間だけステロイドを使用することもあります。


 

じんましんの予防法はある?

残念ながら、すべてのじんましんを予防することは難しいです。しかし、原因がはっきりしている場合は、その原因を避けることで再発を防ぐことができます。

  • 体調管理:疲れやストレスが原因となることもあるので、十分な睡眠とバランスの取れた食事で、お子さんの体調を整えてあげましょう。
  • 皮膚の保湿:皮膚のバリア機能を高めることで、外部からの刺激に強くなります。日頃から保湿剤を塗って、お肌を健やかに保ちましょう。
  • アレルギー検査:もし特定の食べ物が原因だと強く疑われる場合は、診察を受け、必要であればアレルギー検査を検討することもできます。ただし、検査結果だけで食物アレルギーと診断されるわけではないので、主治医とよく相談することが大切です。

 

まとめ

大切なのは、慌てずに、お子さんの状態をよく見てあげること。そして、もし気になる症状や不安なことがあれば、いつでも当院にご相談くださいね。当院皮膚科では、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医がおとなもこどもも拝見しています。こどものじんましんの場合は、小以下で診察することも可能です。

当院では、じんましんだけでなく、お子さんの皮膚のトラブル全般についてもご相談いただけます。エビデンスに基づきながらも、お子さんやご家族に寄り添った丁寧な説明を心がけていますので、どうぞお気軽にご来院ください。

 

武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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