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今回は、小学生や思春期のお子さまに見られるにきびについてお話しします。お子さまの肌に突然現れるにきびに、親御さんとして心配されることも多いかと思います。ここでは、にきびの原因、種類、予防法、そして適切な治療法について、具体例を交えながらわかりやすくご紹介します。
にきびは、毛穴に皮脂や角質が詰まり、そこにアクネ菌が増殖して炎症を引き起こす皮膚疾患です。特に顔、背中、胸などの皮脂腺が多い部位に発生しやすく、小学生から思春期にかけての子どもたちに多く見られます。
ホルモンバランスの変化: 思春期にはホルモンの分泌が活発になり、これが皮脂腺を刺激して過剰な皮脂分泌を引き起こします。
毛穴の詰まり: 過剰な皮脂や古い角質が毛穴を塞ぎ、にきびの初期段階である白にきびや黒にきびを形成します。
アクネ菌の増殖: 毛穴が詰まると、皮脂を栄養源とするアクネ菌が増殖し、炎症を引き起こして赤にきびや膿にきびへと進行します。
白にきび(閉鎖面皰): 毛穴が詰まり、皮脂や角質が内部に閉じ込められた状態。まだ炎症は起きていません。
黒にきび(開放面皰): 詰まった皮脂や角質が酸化し、毛穴が黒く見える状態。
赤にきび(炎症性皮疹): 白にきびが進行し、アクネ菌の増殖により炎症を伴う赤い腫れが生じた状態。
膿にきび(膿疱): 赤にきびがさらに悪化し、膿が溜まった状態。痛みを伴うことが多いです。
正しい洗顔: 朝晩2回、ぬるま湯で優しく洗顔しましょう。強くこすらず、泡立てた泡で包み込むように洗うことがポイントです。
保湿の徹底: 皮脂が多いからといって保湿を怠ると、肌が乾燥し、逆に皮脂分泌が増加することがあります。油分の少ない保湿剤を選ぶと良いでしょう。
バランスの良い食事: 脂っこい食べ物や甘いものを控え、ビタミンB群やビタミンCを多く含む野菜や果物を積極的に摂取しましょう。
十分な睡眠: 睡眠不足はホルモンバランスを乱し、にきびを悪化させる原因となります。規則正しい生活リズムを心がけましょう。
ストレス管理: 学校生活や部活動などでのストレスもにきびの一因です。リラックスできる時間を持つことが大切です。
にきびが悪化した場合や、自己ケアで改善が見られない場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。当クリニックでは、以下の治療法を提供しています。
外用薬の使用: 毛穴の詰まりを改善するディフェリンゲル®や、アクネ菌を殺菌するベピオゲル®などを処方します。
内服薬の使用: 炎症を抑えるための抗生物質や、ビタミン剤を内服することがあります。
面皰圧出(めんぽうあっしゅつ): 専用の器具を用いて、詰まった皮脂を取り除く処置です。自分でにきびをつぶすと跡が残る可能性があるため、医療機関での処置をおすすめします。
お子さまのにきびは、成長過程で多くの子どもが経験するものです。しかし、適切なケアや生活習慣の見直し、早めの治療により、悪化を防ぎ、きれいな肌を保つことが可能です。親御さんとしては、お子さまの肌の変化に気を配り、必要に応じて専門医への受診をサポートしてあげてください。
もし、「うちの子のにきび、どうしたらいいの?」とお悩みの際は、ぜひ当クリニックにご相談ください。お子さまの肌の健康を一緒に守っていきましょう。
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)