実は身近な「こどもの肥満」〜親ができること、当院の「じっくり専門外来:こどもの肥満外来」紹介〜 - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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実は身近な「こどもの肥満」〜親ができること、当院の「じっくり専門外来:こどもの肥満外来」紹介〜

実は、こどもの肥満は決して珍しいことではありません。 文部科学省の調査によると、肥満傾向にあるこどもの割合は年々増加傾向にあり、もはや現代のこどもたちにとって身近な健康課題の一つとなっています。

 

こどもの肥満、なぜ増えているの?

こどもの肥満は、遺伝的な要因もありますが、多くの場合、生活習慣の変化が大きく関わっています。

  • 食生活の変化: ファストフードや加工食品、清涼飲料水などを口にする機会が増え、高カロリー・高脂質・高糖質な食事になりがちです。
  • 運動不足: 昔に比べて外で遊ぶ時間が減り、テレビゲームやスマートフォンなどで過ごす時間が増えています。習い事などで忙しく、体を動かす機会が少ないこどももいるかもしれませんね。
  • 睡眠不足: 夜更かしが増え、十分な睡眠がとれていないこどもも少なくありません。睡眠不足は食欲を増進させるホルモンの分泌に影響すると言われています。

こうした生活習慣の積み重ねが、気づかないうちに肥満へとつながってしまうのです。

 

「ぽっちゃり」で済まない! こどもの肥満が引き起こす病気

「ちょっとぽっちゃりしているくらい、元気でいいじゃない!」と思われるかもしれませんが、こどもの肥満は、大人になってからの生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、こどものうちから様々な健康問題を引き起こす可能性があります。

例えば、

  • 糖尿病: 血糖値を下げるインスリンが効きにくくなり、将来的に糖尿病を発症しやすくなります。
  • 高血圧: 血管への負担が増え、血圧が高くなります。
  • 脂質異常症: 血液中のコレステロールや中性脂肪のバランスが崩れます。
  • 脂肪肝: 肝臓に脂肪がたまり、肝機能が悪くなることがあります。
  • 睡眠時無呼吸症候群: 肥満によって気道が狭くなり、睡眠中に呼吸が止まることがあります。

他にも、整形外科的な問題(膝や股関節の痛み)や心理的な問題(いじめや自己肯定感の低下)など、多岐にわたる影響があることが指摘されています。


 

当院の肥満外来にご相談ください

当院では、こどもの肥満に対する専門的なアプローチを行っています。

当院の「こどもの肥満外来」では、内分泌代謝科(小児科)の専門医が担当しており、お子さんの状態を詳しく診察し、一人ひとりに合わせた改善策を提案しています。

問診・診察に加え、栄養摂取量の聴取・運動習慣・睡眠時間なども聴取します。身長・体重・腹囲・血圧等の測定や、基礎疾患精査および現時点での生活習慣病の有無の精査のための採血検査を行います。

基礎疾患のない単純性肥満の場合は、単に体重を減らすわけではでなく、お子さんの成長発達を考慮しながら、無理なく健康的な生活習慣を身につけられるようサポートしていきます。

実は、当院の肥満外来を受診されたお子さんの約20%には、すでに肝機能異常や脂質代謝異常症などが見つかっています。 これは、見た目には分かりにくい体の内部で、肥満による影響が進行している可能性があることを示唆しています。

「うちの子、ちょっと太り気味かな?」「食生活や運動習慣、これでいいのかな?」もし少しでも気になることがあれば、お気軽に当院の肥満外来にご相談ください。早期に気づき、適切な対策をとることが、お子さんの健やかな未来を守る上でとても大切です。


 

家庭でできること〜今日から始められる一歩〜

専門的なサポートも大切ですが、何よりも日々の生活の中で、親御さんがお子さんと一緒に取り組むことが大切です。

  • バランスの取れた食事:
    • 「まごわやさしい」 を意識した献立を心がけましょう。「ま」豆類、「ご」ごま、「わ」わかめ(海藻類)、「や」野菜、「さ」魚、「し」しいたけ(きのこ類)、「い」いも類。
    • 規則正しい時間に食事を摂り、ダラダラ食べを防ぎましょう。
    • おやつは、時間を決めて、量や種類を工夫しましょう。市販のお菓子だけでなく、果物やヨーグルトなども良いですね。
    • 清涼飲料水ではなく、お水やお茶を選びましょう。
  • 体を動かす習慣:
    • 外で遊ぶ時間を増やしたり、一緒に散歩やサイクリングに出かけたりと、家族で体を動かす機会を作りましょう。
    • エレベーターではなく、階段を使うなど、日常生活の中で少しずつ運動を取り入れてみましょう。
    • テレビやゲームの時間は、時間を決めて守るようにしましょう(スクリーンタイム対策)。
  • 十分な睡眠:
    • 毎日決まった時間に寝起きする習慣をつけ、質の良い睡眠を確保しましょう。

これらの取り組みは、特別なことではありません。お子さんの成長をサポートするためにも、ぜひご家庭でできることから始めてみてください。

 

最後に

こどもの肥満は、親御さん一人で抱え込まず一度相談してみませんか?
当院では、お子さん、そしてご家族の皆様と一緒に、健やかな成長をサポートしていきたいと考えています。気になることがあれば、どんな小さなことでも構いませんので、どうぞお気軽にご相談ください。

「家族とともに未来を担うこども達の健やかな成長と幸せを目指します」という理念のもと、スタッフ一同、皆様の来院をお待ちしております。

 

 

武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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