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乳児は急速に体が大きくなることから、赤血球の材料である鉄をたくさん必要とします。しかし、乳児期は食べ物に含まれる鉄が少ないために鉄が欠乏しがちです。
鉄欠乏が続くと貧血になることはよく知られていますが、乳児では脳の発達・機能にも影響します。落ち着きがない、周囲への無関心、認知能力の低下、言語学習能力の低下、落ち着きがない、などがみられるといわれています。
米国小児科学会は鉄欠乏を防ぐために、乳児への鉄剤の予防的投与を推奨しているほどです。
特に、鉄の蓄積が少なくなる生後6か月頃からがリスクの高い時期です。
また、母乳栄養、早産、母の貧血があれば鉄欠乏になるリスクが高いことが知られています。
鉄欠乏に陥ったとしてもわかりやすい症状が出るわけではなく見た目には元気ですので、スクリーニング検査をしないと発見できません。
鉄欠乏の診断は、少量の採血で簡単に行えます。5分で結果が出ます。赤血球容積が70FL未満で鉄欠乏と、ヘモグロビンが11g/dⅬ未満で貧血と診断されます。
鉄欠乏による貧血と診断された場合は、栄養指導とともに鉄剤の内服が必要です。
川崎市中原区
アクセス:武蔵小杉、新丸子、元住吉、武蔵中原
武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科
院長 大熊 喜彰
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)