こどもの下痢、これって病院に行くべき?原因とホームケアのポイント - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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こどもの下痢、これって病院に行くべき?原因とホームケアのポイント

はじめに

「昨日までは元気だったのに、急におなかを壊して…」
こどもの下痢は、育児中によく出会うトラブルのひとつです。特に保育園や幼稚園に通い始めたお子さんは、集団生活の影響もあり、感染性の下痢を繰り返すこともあります。

今回は、日本小児科学会認定小児科専門医の立場から「こどもの下痢の原因」「受診の目安」、そして「家庭でできるケア」について、わかりやすくお話しします。


こどもの下痢、どんな原因があるの?

こどもの下痢の原因には、さまざまなものがありますが、主に次のようなものが挙げられます。

① ウイルス感染(感染性胃腸炎)

最も多い原因です。ロタウイルスノロウイルスアデノウイルスなどが有名で、冬場に流行することが多いです。嘔吐や発熱を伴うことも多く、便が水のようになることもあります。

② 細菌感染

カンピロバクターサルモネラ、病原性大腸菌(O157など)が原因の場合は、血便が出たり、腹痛が強くなることもあります。食中毒の一種として夏に多く見られます。

③ 食物アレルギー・乳糖不耐症

特定の食品が原因で下痢を引き起こすことも。ミルクや乳製品で下痢をする場合、乳糖不耐症の可能性があります。離乳食の開始時期に見られることも。

④ 薬剤によるもの(抗生物質など)

抗生物質の服用中や服用後に腸内のバランスが崩れ、下痢になることもあります。

⑤ ストレスや自律神経の乱れ

環境の変化やストレスでも一時的に下痢をすることがあります。小学校の入学や引っ越しなどの時期に見られることがあります。


こんなときは小児科を受診して!

以下のような場合は早めに医療機関を受診しましょう。

  • ぐったりしている、顔色が悪い

  • 尿が出ていない(6時間以上)

  • 何度も嘔吐して水分がとれない

  • 高熱(38.5℃以上)が続いている

  • 血便が出ている

  • おしりがただれて痛がっている

  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんで下痢がある

特に脱水症状(唇が乾いている、涙が出ない、泣いても声が弱いなど)は、命に関わることもあるので注意が必要です。


家でできるホームケアのポイント

① こまめな水分補給を

下痢のときは水分と電解質が失われるため、経口補水液(OS-1など)をこまめに飲ませてください。お茶やジュースよりも、塩分と糖分が入っているものが望ましいです。

② 食事は無理をしない

食欲がないときは無理に食べさせなくても大丈夫。食べられるようになってきたら、おかゆやうどん、りんごのすりおろしなど、消化の良いものから始めましょう。

③ おしりのケアを忘れずに

下痢が続くとおしりがかぶれて痛がる子もいます。シャワーでやさしく洗い、ワセリンなどで保護してあげるとよいでしょう。


よくあるご質問(Q&A)

Q1. 下痢が続いているけど熱もなく元気。受診は必要?

→元気があり、水分がとれていれば様子を見てOK。ただし、3日以上下痢が続く場合や、おしりがただれて痛がる場合は受診をおすすめします。

Q2. 便が少し緑色っぽいけど大丈夫?

→乳児の場合、緑色のうんちはよくあること。回数が多くなったり、水っぽくなってきたら注意が必要です。

Q3. 下痢止めの薬は使ってもいい?

→原則、ウイルス性の下痢に下痢止めは使いません。菌やウイルスを外に出すために体が下痢を起こしているため、止めてしまうと逆効果になることも。

Q4. 保育園にはいつから行ける?

嘔吐・下痢が止まり、食事・水分がしっかり摂れるようになったら登園OKとされることが多いですが、園の基準も確認しましょう。


まとめ

こどもの下痢は珍しいものではありませんが、状態によっては注意が必要なサインも含まれています。
「元気はあるか?」「水分がとれているか?」「何日続いているか?」を見極めて、受診すべきか判断していきましょう。

また、家庭での適切なケアで回復を早めることができます。不安なときは、遠慮せずご相談ください。

 

武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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