あせも、どうすればいい?赤ちゃんから大人まで使える対策とケア - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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あせも、どうすればいい?赤ちゃんから大人まで使える対策とケア

じめじめとした季節や暑い夏になると、小さなお子さんから大人の方まで悩ませるのが「あせも」ですよね。

「うちの子、あせもができやすいんだけど、どうしたらいいの?」
「大人でもあせもってできる?」
「病院に行く目安ってあるのかな?」

今回は、そんな疑問にお答えすべく、あせもの原因からご家庭でできるケア、そして病院を受診するタイミングまで、分かりやすく解説していきます。


 

あせもって、そもそも何?

あせもは、医学的には「汗疹(かんしん)」と言います。汗を出す管(汗管)が汗や汚れで詰まってしまい、汗が皮膚の中に溜まることで炎症が起きる皮膚のトラブルです。

特に、汗をかきやすい赤ちゃんや小さなお子さんはあせもになりやすい傾向があります。これは、汗をかく能力が未熟なことに加え、皮膚のバリア機能もまだ十分ではないためです。また、大人でも高温多湿な環境下や、特定の条件下ではあせもに悩まされることがあります。

 

あせもの種類

あせもにはいくつか種類がありますが、大きく分けて以下の2つがよく見られます。

  • 紅色汗疹(こうしょくかんしん)
    一般的に「あせも」として認識されているものです。赤くて小さなブツブツがたくさんでき、かゆみを伴います。首の周り、ひじの内側、ひざの裏、おむつの中など、汗がたまりやすい場所にできやすいです。
  • 水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
    透明で小さな水ぶくれができるタイプです。かゆみや炎症はほとんどなく、自然に治ることが多いです。見た目は露のしずくのような感じです。

 

どうしてあせもができるの?主な原因とメカニズム

あせもの一番の原因は、やはり「汗」です。

  1. 過剰な発汗
    気温が高い、厚着をしている、運動後など、汗をたくさんかく状況が続くと、汗腺から排出される汗の量が増えます。
  2. 汗管の詰まり
    多量の汗に加え、ホコリや垢、皮脂などが混ざり合うことで、汗の出口(汗管)が詰まってしまいます。
  3. 皮膚内での汗の漏出
    詰まった汗管から汗が皮膚の中に漏れ出し、周囲の組織を刺激することで炎症が起き、あせもとなります。

 

赤ちゃん・子どものあせも対策とホームケア

お子さんのあせもは、見ていてかゆそうでかわいそうになりますよね。ご家庭でできる対策とケアのポイントをお伝えします。

 

1. 汗をかいたらこまめに拭き取る・シャワーを浴びる

これが一番大切です!

  • 優しく拭き取る: 汗をかいたら、濡らしたタオルやガーゼで優しく押さえるように拭き取ってあげましょう。ゴシゴシこすると、皮膚への刺激になってしまいます。
  • シャワーを活用: 汗をたくさんかいた時は、シャワーで汗を洗い流すのが効果的です。特に、お外遊びから帰ってきた後や、寝起きなど、汗をかいているなと感じたら積極的にシャワーを浴びせてあげましょう。石鹸を使いすぎると皮膚が乾燥することもあるので、軽く流す程度で大丈夫です。
  • お風呂: 毎日のお風呂で清潔を保ちましょう。汗をしっかり流し、最後は石鹸成分が残らないようにしっかり洗い流してください。

 

2. 室温・湿度を適切に保つ

暑すぎたり、じめじめしたりする環境はあせもを悪化させます。

  • エアコンや扇風機を上手に活用: 夏場はエアコンを26〜28度を目安に、快適な室温を保ちましょう。扇風機やサーキュレーターで空気の流れを作るのも効果的です。直接風が当たらないように注意してくださいね。
  • 湿度管理: 除湿器なども活用し、湿度が高くなりすぎないように気をつけましょう。

 

3. 服装を工夫する

  • 通気性の良い素材を選ぶ: 綿100%や吸湿性の良い素材の服を選びましょう。汗をしっかり吸い取って、乾きやすいものが理想です。
  • 重ね着を避ける: 部屋着や寝巻きは、汗をかきやすいので、薄着を心がけましょう。大人と同じ枚数よりも、一枚少なめくらいがちょうど良いこともあります。
  • こまめに着替える: 汗で湿った服は、すぐに着替えさせてあげましょう。

 

4. 保湿ケアも忘れずに

「あせもができているのに保湿?」と驚かれるかもしれませんが、乾燥した皮膚はバリア機能が低下し、刺激を受けやすくなります。お風呂上がりは、しっかりと水分を拭き取った後、保湿剤を塗って皮膚のバリア機能を整えてあげましょう。


 

大人のあせも対策とケア

大人もあせもになることがあります。特に、仕事で汗をかきやすい方、スポーツをする方、普段から汗をかきやすい体質の方は注意が必要です。基本的な対策は子どもと同じですが、大人ならではのポイントもあります。

 

1. 清潔を保つ習慣

  • シャワーや入浴で汗を洗い流す: 運動後や通勤後など、汗をかいたらこまめにシャワーを浴びて、皮膚を清潔に保ちましょう。
  • ゴシゴシ洗いすぎない: 皮脂を落としすぎると乾燥につながり、肌のバリア機能が低下することがあります。泡で優しく洗いましょう。

 

2. 服装や下着の工夫

  • 吸湿速乾性の機能性インナー: スポーツウェアなどにも使われている吸湿速乾性の高いインナーは、汗を素早く吸い取り、拡散してくれるため、あせも対策に有効です。
  • 締め付けの少ない服装: 体を締め付けるような服は、汗がたまりやすく、あせもを悪化させる原因になります。ゆったりとした服装を選びましょう。

 

3. 寝具の工夫

寝ている間も人は汗をかきます。

  • 通気性の良い寝具: 寝具も通気性の良い素材を選び、シーツや枕カバーはこまめに洗濯して清潔に保ちましょう。
  • 寝室の環境: 寝室の温度・湿度も快適に保つことが大切です。

 

4. ストレスや疲労の管理

意外かもしれませんが、ストレスや疲労は自律神経の乱れにつながり、汗の分泌にも影響を与えることがあります。質の良い睡眠をとる、適度な休息をとるなど、心身の健康にも気を配りましょう。


 

病院を受診する目安は?

ご家庭でのケアでなかなか良くならない場合や、以下のような症状が見られる場合は、皮膚科または小児科を受診しましょう。

  • かゆみが強い
  • あせもが広範囲に広がっている
  • ブツブツが赤く腫れて、熱を持っている
  • 膿(うみ)を持っている、ジュクジュクしている
  • かきむしって、傷になっている
  • あせもだと思っていたものが、なかなか治らない、悪化している(他の皮膚疾患の可能性もあります)

当院皮膚科では、お子さんだけでなく大人の方の皮膚のトラブルも診ています。「これってあせもかな?」と不安に思ったら、お気軽にご相談ください。適切な診断と治療で、つらいあせもを早く治せるようお手伝いさせていただきます。


 

まとめ

あせもは、汗が原因で起きる皮膚のトラブルですが、適切なケアと対策で予防・改善が可能です。

  • 汗をかいたらこまめに拭き取る・洗い流す
  • 室温・湿度を快適に保つ
  • 通気性の良い服装を心がける
  • 清潔と保湿を大切に

これらのポイントを実践して、快適な毎日を過ごしてくださいね。
お子さんの皮膚トラブルや、ご自身の皮膚のお悩みで何かご心配なことがあれば、いつでも当院にご相談ください。

 

 

武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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