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当院の「トラベルワクチン外来」では海外出張、その帯同、旅行、留学などで海外渡航するかたが多く受診されています。
楽しい海外生活の準備の真っ只中、「そういえば、海外の感染症って大丈夫なのかな…?」と、ふと心配になることもあるかもしれません。そうは言っても、渡航先に必要と思われるワクチンをご自身でアレンジするのは難しいと思います。
当院トラベルワクチン外来は、小児も成人も対応していますので、ご家族まとめての対応も可能ですし、渡航先別に最適なワクチンの提案・スケジューリングをさせていただきます。。渡航が決まりましたらお早めにまずはご相談ください。
トラベルワクチン外来はお電話で受け付けております(044-739-0888)。
近年、海外では予期せぬ感染症の流行が報告されています。先日、シンガポールの新聞「The Straits Times」が報じたニュースをご存じでしょうか?タイのバンコクの一部地域で狂犬病が発生し、動物の移動が30日間禁止されたというものです。タイでは今年7人も死亡しているという報告もあります。(参照元URL)
このように、日本にいるとあまり身近に感じない狂犬病ですが、世界的にはまだまだ脅威なのです。今回は、この狂犬病について、そして渡航前に知っておくべき狂犬病ワクチンの重要性についてお話ししたいと思います。
「狂犬病」と聞くと、犬が凶暴になる病気というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、実はこの病気、犬だけでなく、猫、コウモリ、サル、キツネ、アライグマなど、ほぼすべての哺乳類が感染し、人にもうつる恐ろしい病気です。
感染した動物に咬まれたり、引っ掻かれたりすることで、唾液に含まれるウイルスが体内に入り、神経を伝って脳に到達します。発症すると、発熱、頭痛、筋肉の痛みといった風邪のような症状から始まり、やがて興奮状態や麻痺、全身けいれん、さらには水を恐れる「恐水症」といった特徴的な症状が現れます。そして、一度発症してしまうと、残念ながら有効な治療法はなく、ほぼ100%死亡してしまうという、極めて致死率の高い病気なのです。
日本は1957年以降、狂犬病の発生がない「清浄国」として知られています。このため、私たちは普段、狂犬病を意識することなく生活できています。しかし、世界に目を向けると、アジア、アフリカ、中南米など、多くの国で狂犬病は依然として存在します。
特に、タイ、フィリピン、インド、中国、ベトナムなど、日本人がよく訪れる国々も例外ではありません。もちろん、多くの人が観光で訪れるような場所で、いきなり感染した動物に出会う可能性は低いかもしれません。しかし、路地裏を歩いている時や、野良犬や野良猫に不用意に触れてしまった時など、どこに危険が潜んでいるかは分かりません。
「自分は大丈夫だろう」と安易に考えるのはとても危険です。海外渡航をされる方は、このリスクを十分に理解しておく必要があります。
「万が一、現地で咬まれてしまったら…」
そんな状況に備えるのが、狂犬病ワクチンです。狂犬病ワクチンには、主に2つの役割があります。
狂犬病ワクチンは、海外渡航者全員が必須ではありませんが、以下のような方は特に接種を強くお勧めします。
「自分は大丈夫」と思わないことが重要です。当院では渡航先をお聞きし、狂犬病のリスクを調べ、必要に応じてワクチン接種を提案いたします。
「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」では、お子さんだけでなく、大人の方を対象としたトラベルワクチン外来も行っていますので、ご家族で渡航する場合でもまとめてご対応いたします。渡航先の状況やご自身の渡航スタイルに合わせて、必要なワクチンや感染症対策について、丁寧にご説明します。
「狂犬病ワクチンはいつから接種すればいい?」「他にも必要なワクチンはある?」といった疑問をお持ちの方は、お気軽に当院までご相談ください。
安全で楽しい海外生活を送るために、渡航前の「感染症対策」をしっかり行いましょう!
まとめ
皆さんの安全な海外渡航を心から願っています。
【SNSでも情報発信中!】
当院のSNSでは、小児科・皮膚科に関する役立つ情報や、季節ごとの病気の注意点などを発信しています。ぜひフォローしてください!
Instagram: 武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科
当院の外観写真
日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務
医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)