【トラベルワクチン通信⑥】「ダニ媒介性脳炎」ってどんな病気? - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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【トラベルワクチン通信⑥】「ダニ媒介性脳炎」ってどんな病気? - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニック小児科・皮膚科のブログ

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【トラベルワクチン通信⑥】「ダニ媒介性脳炎」ってどんな病気?

当院の「トラベルワクチン外来」では海外出張、その帯同、旅行、留学などで海外渡航するかたが多く受診されています。楽しい海外生活の準備の真っ只中、「そういえば、海外の感染症って大丈夫なのかな…?」と、ふと心配になることもあるかもしれません。
小児も成人も対応しています。渡航が決まりましたらお早めにまずはご相談ください。
トラベルワクチン外来はお電話で受け付けております(044-739-0888)。

今回は、特にヨーロッパやアジアの一部地域へ渡航される方に注意していただきたい「ダニ媒介性脳炎」についてお話しします。

 

「ダニ媒介性脳炎」ってどんな病気?

「ダニ」と聞くと、お家のカーペットにいる小さなダニを思い浮かべる方もいるかもしれませんね。しかし、この「ダニ媒介性脳炎」を引き起こすのは、野山に生息するマダニという種類のダニです。マダニは、草むらや森林に潜んでいて、動物だけでなく、人間にもくっついて血を吸うことがあります。

このマダニの中に、ダニ媒介性脳炎ウイルスを持っているものがいて、もし刺されてしまうと、そのウイルスが体の中に入って感染し、脳や脊髄に炎症を起こしてしまうのがダニ媒介性脳炎です。

 

どんな症状が出る?

感染すると、まず数日から2週間くらい経ってから、風邪に似た症状(発熱、頭痛、筋肉痛など)が出ることが多いです。ここまでは、普通の風邪と見分けがつきにくいかもしれません。
しかし、怖いのはここからです。一度症状が落ち着いたように見えても、約1週間後に高熱が出て、強い頭痛、意識障害、けいれん、麻痺といった重い神経症状が現れることがあるんです。残念ながら、特効薬はなく、重症になると命にかかわることもありますし、後遺症が残ってしまう可能性もあります。

 

どこで気をつけたらいいの?

ダニ媒介性脳炎は、主にヨーロッパの広範囲(特に中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、北ヨーロッパ)と、ロシアを含むアジアの一部地域で流行しています。実は、日本の北海道でも患者発生が見られます。これらの地域で、森林や草地、公園などに出かける際には特に注意が必要です。ハイキングやキャンプなど、自然の中でのアクティビティを予定されている方は、特にリスクが高まります。

 

どうやって予防するの?

このダニ媒介性脳炎、予防がとても大切です!

  1. マダニに刺されないようにする
    • 肌の露出を少なくし、長袖・長ズボンを着用しましょう。
    • 明るい色の服を選ぶと、マダニがついても気づきやすくなります。
    • 虫よけ剤(DEETやイカリジンなどを含むもの)を肌や服に使いましょう。
    • 草むらや森林に入る際は、特に注意してください。
    • 屋外活動後は、すぐに体をチェックし、マダニがついていないか確認しましょう。もし付いていたら、無理に引き抜かず、医療機関を受診してください。
  2. ワクチンを接種する! ダニ媒介性脳炎には、とても有効なワクチンがあります。特に流行地域へ渡航される方、長期間滞在される方、自然の中で活動する機会が多い方は、ぜひワクチン接種を強くお勧めします!

 

当院で「ダニ媒介性脳炎ワクチン」が受けられます!

「武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科」のトラベルワクチン外来では、お子さんから大人の方まで、安心してダニ媒介性脳炎のワクチン接種を受けていただけます。

当院では、国産のダニ媒介性脳炎ワクチン「タイコバック®」の接種が可能です。1歳以上であれば接種が可能です。
3回接種するワクチンですので、渡航までに余裕を持ってご相談いただくことをお勧めします。

 

最後に

海外での滞在は、新しい発見や楽しい経験がたくさん待っています。しかし、その一方で、日本にはない感染症のリスクがあることも忘れてはいけません。

「たかがダニ」と軽く考えてはいけません。ダニ媒介性脳炎は、決して他人事ではありません。大切なご自身やご家族を守るためにも、渡航前のワクチン接種についてぜひご検討ください。

ご不明な点やご心配なことがあれば、いつでもお気軽に当院のトラベルワクチン外来にご相談ください。
皆さんの安全で健康な海外滞在を、当院は全力でサポートいたします!

 

武蔵小杉 森のこどもクリニック小児科・皮膚科の外観写真の画像
当院の外観写真

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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