アデノウイルス感染 - 中原区、武蔵小杉駅の小児科 - 武蔵小杉森のこどもクリニックのブログ

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アデノウイルス感染

アデノウイルスが流行しています。

 

アデノウイルスとは?

アデノウイルスは、主に上気道炎(咽頭炎、咽頭結膜熱(いわゆる「プール熱」)、扁桃炎)、下気道炎(気管支炎、肺炎)、急性腸炎を引き起こすウイルスです。そのほかにも、肺炎、流行性角結膜炎(いわゆる「はやり目」)、腸重積症、脳症などを引き起こすこともあります。多い症状としては、発熱やのどの痛み、眼の充血・めやに、下痢などが現れます。通常の風邪よりも発熱が長く続く(10日前後)ことがあります。1年を通して流行が見られていますが、今の時期(5月、6月)の発生が多く報告されています。

 

検査は?

上気道炎が疑われた場合は喉の拭い液を、眼に所見があるときは結膜の拭い液を、腸炎が疑われた場合は便を用いて迅速検査を行い診断することができます。迅速検査の精度はある程度高いですが、必ずしも陽性にならない場合もあるため、身体所見や流行状況等を踏まえて総合的に診断することもあります。

 

治療は?

特効薬はありませんので、対症療法(症状に対応した治療)が原則です。抗生剤は無効です。また、ワクチンもありません。

 

予防は?

アデノウイルスは、感染力がとても強いウイルスです。家族みんなが感染してしまう、学校や保育園で流行することがよくあります。手洗いやマスク、(腸炎であれば)便の適切な処理が重要です。

 

登園はいつからできる?

アデノウイルスが原因の病気のうち、「咽頭結膜熱(プール熱)」と「流行性角結膜炎(はやり目)」は熱が下がってのどの痛みや目の赤みなどの主な症状が消えてから2日以上経過すると登園・登校できます。
その他のアデノウイルス感染症(扁桃炎や咽頭炎など)では、熱が下がって1日程度様子を見れば集団生活に戻ってもよいと考えますが、感染力が強いウイルスであることから自治体や保育園ごとに判断が異なる場合がありますので確認が必要です。

 

川崎市中原区
武蔵小杉 森のこどもクリニック 小児科・皮膚科
院長 大熊 喜彰

 

 

院長 大熊 喜彰 (おおくま よしあき)
記事監修
院長 大熊 喜彰
(おおくま よしあき)

日本医科大学医学部 卒業、順天堂大学大学院・医学研究科博士課程修了、国立国際医療研究センター小児科勤務、東京女子医科大学循環器小児科勤務

医学博士、日本小児科学会小児科専門医、日本小児科学会指導医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、そらいろ武蔵小杉保育園(嘱託医)、にじいろ保育園新丸子(嘱託医)

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